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それぞれあると便利!「扇風機」と「サーキュレーター」なにが違う?
夏が近づくと、家電量販店には多くの扇風機やサーキュレーターが並ぶようになります。しかし、この両者の違いって一体なんでしょうか。大きさは扇風機の方があるものの、羽があって快適な風を送ってくれるものとしては、両方ともさほど変わらないように見えます。しかし、電気屋さんでは別物として取り扱われています。いったい、この風を起こす2種類の機械にはどんな違いがあるのでしょうか?今日は扇風機とサーキュレーターの違いや、その使い方について詳しく紹介します。
1.扇風機とサーキュレーターの違いとは
扇風機もサーキュレーターも、涼しい風を送り出してくれるものとしては変わりありません。ただ、使う用途がちょっと違います。簡単に言うと「直接風を浴びて涼をとりたいなら扇風機」であり、「エアコンメインで涼をとるならサーキュレーター」となります。では、両者の違いをもう少し詳しく見ていきましょう。
1-1.扇風機とは
扇風機は、暑い時に風を体に直接当てて涼しむためのものです。はじめて日本で使われたのは1893年、アメリカのウェスティングハウス社製の扇風機が用いられ、翌年には国産初の扇風機が開発されました。いまからおよそ125年も前に作られていたのですね。
扇風機はエアコンのない部屋で活躍したり、すぐに風が出ることで涼しさを素早く楽しめたりします。多くの扇風機は「首振り機能」がついており、部屋にいる多くの人に風を届けることができます。また、タイマーや風量といった細かな調節機能もついており、これにより寝ている間は直接風が当たらないようにしたり、赤ちゃんには微風を当てたりできます。また、エアコンの冷風が苦手といった人にも人気が高く、さほど猛暑にはならない東北地方においては、夏場の冷房器具は扇風機だけといった家も多いです。
1-2.サーキュレーターとは
サーキュレーターは、主に空気を循環させる役割を持っています。サーキュレーターが生まれた年代などははっきりと分かっていません。扇風機が開発されたのち、小型化したのが始まりとも言われています。しかし、日本でサーキュレーターが活躍しだしたのは2000年代に入ってからのようです。会社で多くのパソコンが使われるようになり、熱を帯びたパソコン周りやオフィスを冷やそうと「デスクファン」が売れるようになりました。そこから空気を循環させてくれるサーキュレーターに注目が集まり、家庭でも用いられるようになってきました。
サーキュレーターは「まっすぐ強い風を遠くにあてる」といった用途ができます。そのため、生乾きの洗濯物を干して、下からサーキュレーターの風を当てることにより乾きやすくなるといった使い方もできます。
2.部屋によって扇風機とサーキュレーターを使い分けよう
両者とも涼しい風を届けてくれるものですが、使う状況によって使い分けることがおすすめです。では、扇風機とサーキュレーターの使い方について詳しく見ていきましょう。
2-1.扇風機がおすすめの場合
扇風機は直接身体に風をあてて涼むものです。暑いときはいつでも活躍できますが、とくにおすすめなのが次のような場合です。
- すぐに涼みたいとき
- 寝室で使うとき
- エアコンと併用
すぐに涼みたいときは、なるべく窓を二か所空けて空気の逃げ道を作ってあげるのがポイントです。暑い部屋にこもって扇風機をつけても、暑い熱風がふくだけで全く涼しくありません。
また、寝室で使う時はサーキュレーターやエアコンだけだと、風や冷風が身体に直撃し、体長を崩してしまうこともあるでしょう。その点扇風機なら風の調節や首振り機能も付いているため、直接風を体に当てることなく涼むことができます。そして、エアコンをつけるときは扇風機やサーキュレーターと併用することがおすすめです。空気をある程度循環させることにより流れを良くし、設定温度が低めでも涼むことができるため、省エネ効果もあります。
2-2.サーキュレーターはこんな場所で使える
サーキュレーターは空気を循環させるのに有効です。そのため次のような場合で使うと有効でしょう。
- エアコンを効率よく部屋に循環させたい
- 暖房時にも活躍できる
- 洗濯物を乾かす
サーキュレーターの風は、まっすぐ遠くに飛ばすことができます。そのため、エアコンでは届かないような場所にも送風を送ることができ、結果的に部屋全体を冷やすことができるでしょう。これは暖房時でも同じです。暖かい空気は天井に貯まりますが、サーキュレーターの風を使うことにより暖かいをかき混ぜることができ、暖房費の節約にもなります。また、小型でコンパクトなため、洗濯物の下から風邪を送ることもでき、効率よく乾かすことができるでしょう。
2-3.それぞれのデメリットを見てみよう
家庭に1台ずつあると便利な扇風機とサーキュレーターですが、それぞれにデメリットはあります。まず扇風機は「大きくて持ち運びが不便」「風が届く距離が短い」ということがあります。そのため、洗濯物を干すサポート器具としては、ちょっと邪魔になることもあるでしょう。
一方のサーキュレーターのデメリットは「音がうるさいものが多い」「下から風を送るのでホコリが舞う」といったことがあります。首が回らないものも多いため、寝室で使うと直接風が当たったり、音がうるさいこともあるでしょう。床のホコリを舞い上げてしまうので、使う際は掃除した方が良いです。
それぞれにメリットやデメリットはあります。寝室では扇風機、リビングではサーキュレーターの風を使うといったように、使い分けることがおすすめです。
3.こんなに進化している!最近の扇風機とサーキュレーター
形や用途も似ている扇風機とサーキュレーターですが、近年売り出されているものはデザインも機能も進化しています。値段の安いものほど扇風機のスタンダードな形になりますが、高級なものほどデザイン性や機能性にも優れているため、コストをかけて機能性を高めても良いかいもしれません。では、新しい機能について見ていきましょう。
3-1.羽のない扇風機はもはや定番!?
2000年代に入り、羽のない扇風機やサーキュレーターが開発されました。発売された当時はあまりにの斬新的なデザインが大変話題になりました。そのメリットは
- デザイン性が素晴らしい
- 指を挟む心配がなく、赤ちゃんがいる家庭でも安心
- 羽がないため掃除が楽
といったものです。一見するとインテリアにもなり、風力も従来の扇風機やサーキュレーターよりも強力な場合が多いです。しかし、その一方でデメリットもあります。
- 価格が高い
- 暖房に関しては、ランニングコストが非常に掛かる
- モーター音がうるさい場合もある
長い扇風機の歴史を見てみると、まだまだ羽なしの扇風機やサーキュレーターの歴史は浅く、価格や機能の面ではこれからの開発に期待したいところです。
3-2.両方の機能を兼ね備えた商品も
扇風機とサーキュレーターは使う用途が違いますが、近年では両方の役目を持った商品も次々に開発されています。その内容は次のようになっています。
- 見た目はサーキュレーターに近いが、扇風機のように首振り機能がある
- 微風から16畳先まで風を飛ばすなど、風力設定の切り替えができる
- ワイヤレスリモコンがある商品も
- 寝ているときも利用できるよう、静かなモーター音が一般的
両方の機能を兼ね備えた商品は、扇風機よりも持ち運びが楽であり、風力も調節がしやすくなっています。ただ、サーキュレーターの形に近いデザインなので、床に近い場所で使うことが多いです。
3-3.その商品ならではの特徴も
扇風機やサーキュレーターには、その商品ならではのユニークな機能がついているものもあります。その一部をあげてみました。
- マイナスイオン発生機能つき
- 風速切り替えでドライヤーにもなる
- 360度どこへでも風が出せる機器もある
- 最大は35畳の広さまで対応
使う目的や場所によっては、その扇風機やサーキュレーターならではの特徴があった方が良いかもしれません。こうした製品は1万円以上するものが多いのですが、スタンダードで最低限な機能だけを求める場合は数千円で購入できることが一般的です。
まとめ
一般的に、扇風機は人の身体を涼しくしてくれるもの、サーキュレーターは部屋全体の空気を循環させてくれるものです。使い方によっては両方の使用目的を叶えることもできますが、場所を取ったり、寝ている間はうるさかったりと、使い分けをしないと不便に感じることもありそうです。
また、サーキュレーターは小型で2千円程度のものが良く売れています。一台あればエアコンを節電しながら使うことができ、部屋の空気を効率よく循環することもできるのでおすすめです。今年の夏からはぜひ扇風機とサーキュレーターを使い分け、快適で過ごしやすい部屋を作ってみてはいかがでしょうか。