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2018.08.13

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昔のカレンダー「旧暦」を見て、月や季節の予定を組もう

生活をしていく上で、これからの予定を何かと参考にできるのが「旧暦」です。旧暦とは明治時代まで使われていた暦のことですが、昔の人たちの知識を侮ってはいけません。旧暦で設けられた季節は現代でも十分通じるものがありますし、吉凶にいたってはいまでも大きな行事を行う時の参考となっています。

いまや過去も未来もスマホやパソコンで検索すれば簡単に知ることができますが、旧暦を参考にすることに今後の予定を立てやすいメリットがあるようです。ここでは、旧暦を日常生活に取り入れることのメリットについて、詳しく紹介していきます。

1.そもそも旧暦とは?

「旧暦」という言葉自体は、古い暦を示すためのものです。旧い暦だから旧暦、ではこの旧暦についてもう少し詳しく見ていきましょう。

1-1.明治時代まで使われていたのが旧暦

旧暦とは、明治時代までに使われていた暦のことです。これは太陽の運行をもとに、日照時間などから決められた「二十四節気」が使われています。太陰太陽暦とも呼ばれており、現代とは違って1カ月が短く設定されているため、1年が13カ月になることもありました。

もう少し分かりやすくいうと、「1年間を24の季節に分けている」のが旧暦です。季節を表すのにふさわしい名称がつけられており、睦月、正月、初春、七草粥、といった名称はいまでもよく使われます。

旧暦の季節の考え方は、基本的に一月~三月が春となり、四~六月が夏、七~九月が秋、十~十二月が冬となります。こう見ると現代の季節より2カ月ほどずれいているかもしれません。ただ、1年間を24の季節に分けているため、これらを頼りに農作業が行われていました。現代でも気温の変化や農作業をするうえではとても参考になっています。

1-2.ユリウス暦とグレゴリオ暦

ちなみに、旧暦はユリウス暦とグレゴリオ暦をもとに作られています。ユリウス暦は歴史的にも古い暦となりますが、これは地球の周期を参考にして作られたものです。16世紀までユリウス暦は用いられており、このころからすでに「1年は365日と6時間弱」という認識ができていました。1年毎に6時間のズレが出るため、4年で1日分のずれが生じます。つまり500年前にはすでに「うるう年」が設定されていたのです。現代と違い、星や太陽の動きを見て学ぶことしかできなかった時代、1年毎に6時間のズレが出ることを発見できた昔の人の知識には驚かされます。

1-3.現在では新暦が使われている

現代では新暦が使われています。これは「地球が太陽の周りを1周する周期を1年」と定めた暦の考え方です。
地球が太陽の周りを1周する平均日数は、365日と6時間弱です。太陽暦のなかのグレゴリオ暦を参考とした考えであり、これにより現代使われているカレンダーができるようになりました。
ただ、新暦が使われている現代においても、旧暦が参考になることは多いです。たとえば旧暦には各六曜に「吉凶」が定められており、現代人もこれを意識して冠婚葬祭の日程をきめることが多いでしょう。

2.旧暦を日常生活に取り入れよう

インターネットで調べれば何でも分かる時代ですが、来月の気温の変化などは正確に知ることは出来ません。旧暦を参考にして昔の人の知恵を借りることにより、生活に潤いをだすことできるでしょう。ここからは旧暦をみて季節感を感じることのできる和の暮らしについて紹介します。

2-1.旧暦を食事の参考にすると健康的!

昔の人は季節によって体に取り入れた方が良い食材を、多くの経験により知っていました。

たとえば寒さのピークである「大寒」が過ぎ、春の兆しが見えてくるのが「立春」です。立春は2月5日前後に設定されることが多いですが、この時期から一週間が経過したことに「七草」を迎えます。今ではスーパーで簡単に七草を購入することができましたが、旧暦の時代は野草として手に入るものでした。七草と呼ばれるセリやナズナといった7種類の草にはビタミンが豊富に含まれています。真冬の間に不足しがちなビタミンを七草がゆを食べることにより豊富に摂取することができるので、冷え予防、風邪予防といった健康効果に期待ができるでしょう。

2-2.そろそろ寒くなるのも旧暦で分かる

旧暦を見ることにより、これからの季節の移り変わりを肌で感じることができるでしょう。

寒の入りとよばれる「小寒」は、1月5日前後に設定されています。まさにこれから非常に寒くなる時期を予感しており、その15日後には「大寒」となります。小寒から大寒にかけては「寒中見舞い」を出す時期であり、この季語をしっておくことで寒さに対する対策や心構えもできるようになるでしょう。

旧暦の季語によりそろそろ真夏が来る、そろそろ涼しくなるといったことを予想し、衣替えや冷暖房器具の準備などもスムーズに行うことができます。

2-3.季節の行事も準備することができる

現代ではクリスマスやバレンタインといった、欧米由来の行事がたくさん行われています。しかし、「節分」や「お彼岸」をはじめとした古来からの伝統を守ることで、日本人らしい生活を送ることができるでしょう。

旧暦の季語をみてみると「節分」「彼岸」「八十八夜」など、日本古来の伝統的な行事がたくさんあります。これらは行事を楽しむことはもちろん、その時期の身体にあった食べ物や行いをすることができます。たとえば八十八夜は季節を知らせる雑節のことです。立春から数えて88日目の日を指し、毎年5月2日あたりがこの日に当たります。この日はとても涼しく快適な時期であることが多いため、農業においては種まきを始めたり、豊作を祈り神事が行われたりします。旧暦では何かしら意味のある季語がつけられていることが多いため、それを参考にして予定を立てると成功しやすいのです。

3.大きな行事は旧暦を参考にしよう!六曜のそれぞれの意味とは

現代において旧暦がもっとも活躍するのは「冠婚葬祭」といった行事ではないでしょうか。

旧暦には「六曜」と呼ばれる周期があり、各名称には意味があります。ここからは六曜である「先勝」「友引」「先負」「仏滅」「大安」「赤口」について見ていきましょう。それぞれの意味、行って良いことや避けた方が良いものなど具体的に紹介します。

3-1.先勝

先勝は『せんしょう』『さきがち』『せんかち』などと読まれ、「何事も早く行うのがよい」とされています。

物事を急げば急ぐほど良いといわれており、そのため午前中は良いが午後は良くないとされている日です。具体的にいうと午後2時から6時までは凶とされています。

しかしどちらかといえば縁起の良い日に設定されているため、「車の購入」といったケースにおすすめでしょう。

3-2.友引

友引の意味は「何をしても勝負がつかず引き分けになるという日」です。

本来なら縁起の良し悪しはさほどつかない日なのですが、友引という字のごとく、災いごとを起こすと友人にも災いが転じるとも信じられ、お葬式を行うのは縁起が悪いと考えられています。

友引の日は朝晩は吉、昼は凶とされます。そのため引っ越しは朝か夕方に行い、昼間は避ける人もいます。また結婚式も行われることがありますが、友引の吉凶に配慮して昼間を避けるケースもあります。

3-3.先負

先負は『せんぶ』『せんまけ』『さきまけ』と読みます。名前の通りあまり良い日とは設定されておらず、急用や争いごとを避けたほうが良い日とされています。「急いては事を仕損じる」とのことわざ通り、急いで何かを行うのは避けた方が良いとされています。ただ、午前は凶、午後は吉とされているので、午後からであれば何かしら行っても良いかもしれません。

3-4.仏滅

仏滅は六曜のなかでももっとも悪い日とされています。すべてが凶とされる日であり、お祝い事などは一般的に避けられるでしょう。

ただし、仏滅は「物滅」として、それまでの物事が滅び、新しく始まる、という解釈をされるケースもあります。そのため、大安よりも結婚や引越しを行うには最適だと考えられるケースもあります。また、近年では仏滅だからこそ結婚式場や引越し費用が安くなる場合も多いです。気にしない人にとってはメリットが高い日かもしれません。

3-5.大安

大安は「大いに安し」の意味であり、六曜のなかで最も吉とされる日です。一日を通じて縁起が良い日とされるため、結婚式や引越しなども積極的に行われることが多いでしょう。

また、新しいものごとを始めるにも最適な日とされています。そのため、各地域では大安に合わせてお祭りを行っていることもあります。

3-6.赤口

赤口は『しゃっこう』『じゃっこう』『せきぐち』などと読みます。どちらかといえば凶とされる日であり、正午のみ吉とされています。

由来は陰陽道の「赤舌日」といわれており、現代ではあまり気にする人はいませんが、昔は羅殺神が支配する日とされて、不吉な日と捉えられていました。また赤口という赤い漢字が入っていることから、火災には気をつける日ともされています。

まとめ

大安や仏滅という言葉はよく聞くことがありますが、深い意味までは知らなかったという人も多いと思います。あまりにも運気をそこに合わせる必要はないものの、大きな行事があるときは旧暦の六曜を少し意識してみるのも良いでしょう。

また、旧暦は参考にすることで気温や気候を先取りし、それにあわせて予定を立てることができます。そして準備を整えることにより、体にも環境にも負担の少ない暮らしができるでしょう。これからは生活に旧暦を意識して取り入れ、季節の移ろいを肌で感じる生活を送っていきましょう。


			

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