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キッチンにおける人工大理石とステンレス 実用性を考えるならどっち?
カントリースタイルや、サーファーズハウスのように、どこか懐かしい雰囲気の漂う家の多くはキッチンがオシャレです。ピカピカでシャープな印象のあるステンレスよりも、柔らかく光る陶器のタイルや「大理石」のカウンターが似合うでしょう。一昔前ではステンレスが主流だったキッチンも、いまでは人工大理石が多く使われるようになりました。
ただ、毎日酷使するキッチンなので、丈夫さやメンテナンスのしやすさも重要です。今ではもう当たり前のようにキッチンに使われている人工大理石ですが、どのようなメリットがあるのでしょうか?ここでは、ステンレスキッチンと比べた人工大理石のメリットやデメリットについて紹介します。
- INDEX
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- 1.人工大理石のキッチンが増えている
- 1-1.そもそも人工大理石とは
- 1-2.人工大理石のメリット
- 1-2-1.見た目がオシャレ
- 1-2-2.コストパフォーマンスにも優れている
- 1-2-3.豊富なデザイン性で継ぎ目がない
- 2.人工大理石をステンレスと比べてみよう
- 2-1.ステンレスキッチンの良いところ
- 2-1-1.人工大理石より安い傾向にある
- 2-1-2.大理石よりも熱に強い
- 2-2.ステンレスキッチンのデメリット
- 2-2-1.人工大理石に比べるとデザイン性が低い
- 2-2-2.錆びてしまう
- 3.人工大理石とステンレス、選び方のポイント
- 3-1.デザイン重視のキッチンなら人工大理石
- 3-2.機能性を考えるならステンレス
- まとめ
1.人工大理石のキッチンが増えている
ピカピカに光るステンレスキッチンも素敵ですが、近年では多様なデザインが楽しめる「人工大理石キッチン」が増えてきました。ステンレスとは違い、色や素材も多種多様なデザインが楽しめる人工大理石は、いまや多くの新築住宅で用いられています。
1-1.そもそも人工大理石とは
人工大理石は、天然の大理石とは違います。天然の大理石は石灰岩が溶岩で固められたものを指し、非常に重くて加工する手間も掛かります。そのため、天然の大理石は非常に高級品であり、キッチンに設置するのは大変なコストと手間が掛かるでしょう。
そこで誕生したのが人工大理石です。人工大理石はアクリル樹脂やポリエステル樹脂といったものから作られており、天然の大理石のような光沢感があります。なかには天然の大理石素材が含まれている素材もあり、より天然石に近い素材として人気があります。
1-2.人工大理石のメリット
ここからは、キッチンにおける人工大理石のメリットについて見ていきましょう。ステンレス素材とは違ってデザインに多様性があるため、やはり見た目の印象はオシャレになります。
1-2-1.見た目がオシャレ
人工大理石のメリットは、なんといってもデザインの多様性にあります。黒を基調にしたものを使えばシックな印象のキッチンに、逆に白っぽい大理石を使えば、キッチン全体を明るい雰囲気にすることもできます。
また、大理石の特徴であるドット柄が入っているのも特徴です。大き目のドット柄が入っている人工大理石を使えば高級感が出ますし、微細なドットが入っている大理石もかわいらしくてオシャレです。天井の色やリビングとの一体感を考え、自分好みのデザインを選ぶことができるのは、人工大理石ならではのメリットでしょう。
1-2-2.コストパフォーマンスにも優れている
大理石を使った家、といえば、多くの人が「お金持ちの家」を想像するかもしれません。確かに、天然の大理石を使ってキッチンを新築するとなると、数百万円といったコストが掛かることもあるのです。
しかし、そうしたコストの面でも、人工大理石にすれば問題ありません。特に、天然素材が全く入っていない樹脂をベースにした人工大理石を使えば、非常に低コストでキッチンを作ることも可能です。しかも、天然の大理石より、人工大理石の方が割れにくく熱に強いといったメリットもあります。とりあえずキッチンの壁だけでも大理石のデザインにしたい、そのような場合でも、人工大理石を使うことにより低予算でリフォームをすることができます。
1-2-3.豊富なデザイン性で継ぎ目がない
人工大理石は、基本的に樹脂を型に入れて成形することが多いです。そのため、通常の天板型キッチンはもちろん、L字型キッチン、アイランドキッチンなど、多種多様なデザインのキッチンに対応できます。しかも、継ぎ目がないなめらかなデザインに対応しているため、掃除の際にもラクです。従来のステンレスキッチンのように、ガスコンロとシンクに継ぎ目があると、そこにゴミが貯まったり水が入ってしまったりするトラブルもあるでしょう。その点キッチンが一体化できる人工大理石を使えば、掃除もしやすく見た目もオシャレなキッチンとなるでしょう。
2.人工大理石をステンレスと比べてみよう
人工大理石はとてもメリットが高いですが、実はステンレスキッチンと比べるとやや不便な面もあります。まずは、ステンレスキッチンの良いところを中心に見ていきましょう。
2-1.ステンレスキッチンの良いところ
ステンレスキッチンのメリットは、「コストが掛かりにくい」「機能面で優れている」ということがあります。とくにコスト面では人工大理石より掛からない傾向にあるので、賃貸住宅の多くはステンレスキッチンが使われているのです。
2-1-1.人工大理石より安い傾向にある
人工大理石は、天然の大理石に比べると非常に値段が安いです。しかし、それはあくまで天然大理石に比べた値段であり、ステンレスキッチンに比べると、まだ値段は高い傾向にあります。ステンレスキッチンにもいろいろな種類はあるものの、費用面で比べると人工大理石より安いことが多いのです。つまり、よりコストを抑えてキッチンを作る場合は、人工大理石よりもステンレスキッチンの方がおすすめです。
2-1-2.大理石よりも熱に強い
人工大理石は、キッチンの使用に合わせてだいぶ耐久化、耐熱化が進んできました。それでも火にかけたヤカンを直接置いてしまうと、跡が残ってしまうことが多いです。その点、ステンレスは非常に熱に強く、火にかけたヤカンを直接置いても跡が残るといったトラブルはありません。
人工大理石の場合は、非常に熱いものを置くときに鍋敷きなどを敷いた方が良いです。そうした手間が面倒といった場合には、最初から熱に強いステンレスキッチンを選んだ方が良いでしょう。
2-2.ステンレスキッチンのデメリット
人工大理石よりも実用性が高いように見えるステンレスですが、いくつかの欠点もあります。ここからは、ステンレスのデメリットについて見ていきましょう。
2-2-1.人工大理石に比べるとデザイン性が低い
ステンレスキッチンは、人工大理石のように多種多様な色を選ぶことができません。光沢のあるシルバーだけであり、それによって昔ながらの定番キッチンというイメージがどうしても抜けきれないのです。また、最初はピカピカだったステンレスキッチンも、時間の経過とともにどうしてもくすんでしまいます。デザイン性を求めるのであれば、やはり人工大理石の方に分配が上がるでしょう。
2-2-2.錆びてしまう
ステンレスは、人工大理石よりも熱に強く、傷がつきにくいという特徴があります。しかし、時間が経過するとともに「錆びてしまう」というデメリットがあるでしょう。近年使われている素材のなかには、さびにくいステンレスも出ています。しかし、利用するたびに細かな傷はどうしてもついてしまい、経年劣化によってくすみが出てしまうのも否めません。
3.人工大理石とステンレス、選び方のポイント
人工大理石も、ステンレスキッチンも、それぞれに良し悪しがあることが分かりました。では、いざキッチンを新築したりリフォームしたりするときは、どちらを選べば良いのでしょうか。ここからは、素材の選び方についてまとめてみました。
3-1.デザイン重視のキッチンなら人工大理石
人工大理石のキッチンは、どのような形にも対応ができ、使用することでシンク周りもインテリアになります。色や柄が選べることは、やはり大きなメリットでしょう。例えば、木目調のモダンなリビングに対し、ステンレス製のキッチンがあると、一気にキッチンだけ生活感があふれる印象になってしまいます。しかし、ここで白を基調とした人工大理石のキッチンを導入すれば、リビングとキッチンが一体化し、LDK全体が落ち着いた印象になるでしょう。生活感をあまり見せたくない、デザイン重視のキッチンにしたい、そうした場合は人工大理石のキッチンがおすすめです。
3-2.機能性を考えるならステンレス
人工大理石のキッチンは、そのオシャレな見た目ゆえ、あまり汚したくないという人も多いかもしれません。しかし、人工大理石はステンレスに比べると、傷がつきやすく熱に弱いという特徴があります。例えば、アツアツのフライパンをつい大理石の上に置いてしまったり、鍋を上段から落としてしまったりすると、人工大理石はすぐに傷や汚れがついてしまうケースも多いのです。
その点ステンレスは、レストランの厨房でも使われている調理に向いた素材です。熱や衝撃に強く、沸騰したヤカンを直接置いても傷がつくといったことは少ないです。傷や汚れを気にすることなく調理できるため、機能性を考えるとステンレスキッチンを選んだ方が良いでしょう。
まとめ
人工大理石はどんどん進化しており、最近では非常に薄い素材でも、割れにくく熱に強いキッチンに適した大理石が増えてきました。ただ、コストの面で比べるとまだステンレスのほうが安く、定番の形であればステンレスキッチンのほうがスピーディーにリフォームできる、というメリットもあります。
ただ、キッチンの使い方は人それぞれです。機能面に優れている方が良いのか、デザイン性があった方が落ち着くのか、選び方は千差万別でしょう。人工大理石、ステンレス、それぞれの特徴を把握し、自分にあったキッチンを選びましょう。