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台風のシーズンが来る前の準備 家の外を一回りして安全チェックを
台風や暴風による被害をニュースでよく目にするようになりました。台風は、地震や水害とは違って天気予報である程度は予測できるのに、何も対策してないなんてことはありませんか?
台風は年々被害が増加しており、その威力や発生回数も増えています。地球温暖化が深刻化している現代、台風による被害はもやは人事ではないのです。今回は、台風に備えるための準備について詳しく説明します。
- INDEX
1.年々台風被害は増加している
台風被害と聞いて、すぐに思い出すのが近年発生した令和元年台風第15号です。首都圏を直撃し、コンパクトで強い台風として多くの交通機関にダメージを与えました。特に被害がひどかったのが千葉県です。
1-1.千葉県では真夏の時期に停電・断水
令和元年台風第15号による被害・対応状況について(9月14日(土曜日)13時00分時点)最大供給支障戸数 約934,900戸(9月9日 7:50時点)
※停電の主な原因は、暴風雨・飛来物による配電設備の故障。
参照https://www.meti.go.jp/press/2019/09/20190914001/20190914001.html
県内の断水は同日午前八時現在で二万三千百五十三世帯だったが、午後四時には二万九千四百九十九世帯に増加。県水政課は「停電が回復して各家庭で水の需要が急激に増え、ためていた水が底をついた」と説明。同企業団の給水元の施設は依然停電中で、「復旧を待つしかない」という。
参照https://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/list/201909/CK2019091302000148.html
千葉県では9月9日未明に発生した台風にも関わらず、1週間以上が経過しても、断水や停電の影響が続きました。ここまでの台風被害は誰も予想しておらず、真夏の時期に断水や停電が起こるという大変な事態に発展してしまったのです。
1-2.地震だけじゃない、台風にも備えよう
停電や断水と聞くと、地震を連想する人も多いかもしれません。しかし、令和元年に発生した台風15号における千葉県の甚大な被害は、台風でもインフラ整備がダメになることを見せつけられました。
台風が来る、天気予報でそうした情報が流れた際には、停電や断水などに備え、防災グッズを用意する必要があります。実際に被害にあわれた千葉県民の多くの人は、トイレが使えない、お風呂に入れない、何しろ真夏の暑さをエアコンでしのげないといったトラブルに直面したのです。
1-3.非常用袋を用意しよう
台風は、地震や家事に比べると、それほど甚大な被害をもたらすイメージはないかもしれません。しかし、実際に被害にあったときに非常用袋があるのとないのでは、いざというときに対応が全く違うのです。台風が来る前に、さっそく次のような非常用品を準備しておきましょう。
- 懐中電灯
- ローソク、マッチ
- 携帯ラジオ、予備電池
- 救急薬品
- 衣類
- 非常用食料、水
- 携帯ボンベ
- 携帯用トイレ
今回の台風で被害にあった人たちは、電気が通じないため水も出ず、テレビもつかないため情報が全くないというトラブルを経験しました。電気が通じないということは、想像以上に大変な生活を強いられるのです。
参照https://matome.naver.jp/odai/2147228815956111501
2.台風における事前の準備対策
台風における準備は、非常用袋だけを用意するものではありません。一番大切なのは、家の周辺のものを片付ける、ということです。周辺に置かれているものを撤去することにより、台風における被害をかなり防ぐことができます。
2-1.庭木の手入れ、プランターの片付け
台風で最も身近な被害が出やすいのが「庭木」や「プランター」といったものからです。普段は日よけや目隠しになる草木ですが、台風に至っては凶器になることも多いです。
まず、一戸建てで庭の草木が覆い茂っている場合は、刈り取るなどの手入れをしましょう。特に、高い木がある場合は、台風の影響で倒木することもあります。また、伸びた枝が窓を直撃したり、折れて近隣住宅へ入ったりすることも考えられます。台風が来る前に庭木のメンテナンスは必須なのです。
また、マンションなどではベランダに置いてあるものを片付けましょう。普段は倒れないような重みのあるプランターでも、台風では吹き飛ばされる危険性があります。部屋に入れる、ベランダにくくりつけるなどして、ベランダの備品が凶器にならないよう、準備が必要です。
2-2.ゴミ箱や自転車が凶器になることも
台風では自転車やバイクといった、重みのあるものもいとも簡単に倒れてしまいます。しかも、重みがある分、自動車などに接触するとへこんだり傷ついたりしてしまうのです。外にあるものは、結束バンドやゴムひもで固定するといった準備をしましょう。
また、戸建てではゴミ箱も要注意です。横に倒しておくといった準備では、あっという間に台風に吹き飛ばされてしまうこともあります。基本的に、外に置いてあるものに関しては、部屋の中に入れるか、固定をすることが重要です。
2-3.近所の人にも声を掛け合っておく
台風が来ると分かったら、近所の人達にも声を掛け合っておきましょう。万が一甚大な被害が出てしまったら、近隣の人とのコミュニケーションはとても大切になります。水没してトイレが使えない、電気がなくて連絡が取れない。そんなとき、お互いに助け合うことができるのは、何といっても近隣住民です。
また、年配の人や、小さな子供がいる家庭では、近隣の人の力が必要になることも多いです。そして、もし自分の家の備品が飛んで近隣住宅へ迷惑を掛けてしまうことになっても、近所づきあいのある家と、まったく面識のない家では印象が変わってきます。いざというときに助け合うことができるよう、近隣住民とのコミュニケーションを図っておきましょう。
2-4.台風が去った後は周辺の掃除を
台風は、来る前の準備も大変ですが、過ぎ去ったあとの片付けも大変です。甚大な被害が出なかったとしても、庭木の葉が飛んで道路を汚している、ということは多いです。台風後はゴミや葉っぱが道路に散乱し、歩きにくかったり危険を伴ったりすることが頻発します。
台風が去ったあとは、必ず家の周りの掃除をして、危険個所がないか確認しましょう。自転車カバーやゴミ箱などが近所へ散乱していないか、破片などが飛び散っていないか確認し、状況に応じて警察や自治体などに連絡をしましょう。
3.実際にあった!台風によるこんな被害
台風が来ると、思いがけない被害に遭遇することもあります。自分の家が自損事故のように被害にあうのはまだしも、準備をしなかったために隣近所へ被害を出してしまうこともあるのです。ここからは、実際にあった台風による被害を紹介します。
3-1.庭の大木が倒れ70万円の賠償
ある家では、庭に巨大な杉の木があったのですが、剪定をせずに放置していたところ、台風によって根元から倒れてしまいました。それが原因で起きた損害は次のようになります。
- 折れた木が近所の玄関を直撃し、リフォーム代に30万円
- 倒れた木の撤去費用40万円
- 倒木とともに電線が切れ、しばらく停電状態に
公園など、公共施設の木が倒れた場合は自治体がいろいろと補償してくれることもあるでしょう。しかし、自分の家の木が倒木した場合は、基本的に撤去費用は自分で支払わなくてはなりません。加入している保険で賄えるケースもありますが、このケースの場合は保険に加入していなかったため、70万円すべて自己負担になってしまいました。
3-2.ゴミ箱が車を直撃してへこんだ
台風が過ぎたあと、多発する問題が「車や家を傷つけられた」という近隣トラブルです。あるケースでは、近隣住民のゴミ箱が台風により飛んできて、自分の車に直撃して傷がついてしまった、というトラブルがありました。
車に関するトラブルは、自動車保険が適用されそうですが、加害者の場合は基本的に補償されません。台風における車へのトラブルは年々増加し、裁判になってもこれといった明確な基準がないため、一概にどうなるかは判断しにくいのです。これは車だけに限らず、外壁や屋根を傷つけられたといったケースでも、問題は長引く傾向にあります。
一番良いのは、自分が加害者になる立場を防ぐことです。そのためには、台風が来る前には庭木を剪定したり、外にあるものが飛ばないようくくりつけたりと、あらゆる準備をしておくのが大切です。
まとめ
台風は、もはや海外におけるハリケーンのような恐ろしさを持ち、私たちの生活に甚大な被害を及ぼすようになってきました。自然災害に対して私たちができることには限界がありますが、それでも準備があった方がいざというときにも安心です。
まずは非常用袋を用意し、近隣に迷惑を掛けないよう、家周辺の片づけをしっかりと行いましょう。台風は年に10回以上やってくることもあります。いざというときに慌てないよう、普段から心構えをしておきましょう。