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節約や環境のため…洗濯洗剤を減らすとどんなことが起きるのか?
節約や環境問題に配慮して、洗剤をメーカー指定の量よりも少なく使う人が思いのほか多いそうです。また、逆に「汚れをしっかりと落としたい」という理由から、指定の量の洗剤よりも多めに入れている人もいます。
洗濯機の機能や洗剤自体の効果は以前よりも良くなっていることは確かですが、それを使う消費者側はどうでしょう。結構アバウトに洗剤を入れているのではないでしょうか?今日は、洗濯洗剤の適量や、間違った使い方をするとどうなるかについて見ていきます。
- INDEX
1.洗濯機に入れる洗剤の適量とは
洗濯洗剤は、いまや数えきれないほどの種類があり、粉タイプや液体タイプ、ジェルボールと呼ばれる第三の洗剤まで多種多様に売られています。しかし、家の洗濯機を回すとき、本当に正しい量の洗剤を入れている人はどのくらいいるでしょうか。
1-1.ドラム式と縦型、それぞれの洗剤量見分けるコツ
洗濯をするとき、洗剤は「とりあえず付属スプーン一杯分入れれば良いや」と考えている人はいませんか?しかし、1人分の洗濯量と4人分の洗濯量では、当然ながら必要な洗剤の量も変わってきます。そこで注目したいのが、「水量」と「洗濯物の量」です。
まず、縦型洗濯機に多いのが「水量」を表してくれる表示です。全自動で回すときに「55L 」といった表記されるので、それを目安に洗剤を投入します。そして、ドラム式の場合は「洗濯物の量」が表記されることが多いです。「6.0㎏」といった表記が出た場合、多くの洗濯洗剤ではスプーン一杯分の洗剤が必要になります。ちなみに、洗剤によく明記されているのが以下のような表示です。
利用している洗濯機によって、どのくらい洗剤を入れたら良いか具体的に表記されているので、ぜひ参考にして正しい洗剤の量を入れましょう。
参照https://cojicaji.jp/laundry/laundry-tips/1875
1-2.液体洗剤と粉洗剤の違いとは
洗濯をするうえで、分かりにくいのが「粉洗剤」と「液体洗剤」との違いです。好み使い分けている人も多いようですが、それぞれのメリットとデメリットを知ったうえで使いこなした方が、素材によって使い分けができるでしょう。
1-2-1.粉洗剤の特徴
メリット
- 液体洗剤よりアルカリ性が強いため、洗浄力がある
- 液体より安価なことが多い
- 子供の食べこぼしなどに対応する
粉洗剤は液体よりも洗浄力が強いため、靴をあらうときのつけ置きなどにも対応します。泥汚れや食べこぼし汚れが多い、といった家庭なら、粉洗剤の方がおすすめです。ただ、一方で次のようなデメリットもあります。
デメリット
- 特にドラム式の場合、粉が溶けきらないことも
- キナリといった素材には、黄ばみを発生することもある
- 粉がこぼれやすい
特に、蛍光増白剤が入った粉せっけんは、キナリなどのデリケートな衣類を洗うと、色落ちや黄ばみが発生するトラブルもあります。色合いが淡い洋服の場合は、液体洗剤を使った方が良いでしょう。
1-2-2.液体洗剤のメリット、デメリット
一方の液体洗剤におけるメリットは次のようなものです。
- 衣類の色落ちを防ぐ
- 粉よりも使いやすい
- 石鹸残りといったトラブルがない
粉洗剤よりも若干洗浄力は劣るものの、液体洗剤は使いやすいといったメリットがあります。また、蛍光増白剤が入っていない商品も多く、キナリなどのデリケートな衣類を洗う時も向いているでしょう。
デメリット
- 粉洗剤よりもやや高い傾向にある
- 洗浄力が低いと感じることも
液体洗剤の種類によっては、やや洗浄力が足りないと感じるかもしれません。しかし、近年開発されている液体洗剤には粉洗剤に負けないほどの洗浄力を持つ商品も増えています。
参照http://cleaningblog.jp/1060.html
2.洗剤の量を間違えて洗濯をするとどうなるか
洗濯をする際には、正しい分量で洗濯をするのが一番です。しかし、「環境を考慮して少なめにする」「汚れが落ちないから多めに入れる」など、正しい分量で洗濯をしない人も多いです。ここからは、不適切な量で洗濯するとどうなるのか、見ていきましょう。
2-1.環境を考慮して少ない洗剤で洗濯した場合
洗剤の泡は環境を壊すーそう考えて、いつも洗剤の量を少なくしている人は意外と多いようです。しかし、洗剤が少ないと「衣類の汚れ・黒ずみ・黄ばみ・においが残る」といったトラブルが起こります。しかも、洗濯機のなかで落ちた汚れが再び衣類に付着してしまう、という事態も発生するのです。
環境に考慮して洗剤を少なめにするのは良いことかもしれません。しかし、洗剤には「再付着防止剤」という、よごれが再び衣類に着かなくする成分もあるのですが、洗剤が少ないとこの効果も発揮することができません。あまりにも汚れが落ちない場合は、もう一度洗いなおしてしまうこともあるでしょう。そのようなことを考えると、洗濯洗剤を少なめにすることは、環境に必ずや良いとは言いにくいのです。
2-2.もっとキレイに!多めの洗濯洗剤で洗った場合
洗剤を多く入れた方が、汚れは落ちるイメージもあります。しかし、この考えは間違いです。洗剤が多いということは泡切れが悪くなり、余計なすすぎ時間が掛かります。この結果電気代や水道代が余計に掛かり、環境に悪いのは確かでしょう。また、落としきれない洗剤が、かえって衣類を傷めることになり、衣類の寿命を縮めることにもなります。
また、柔軟剤の入れすぎにも要注意です。香りが強すぎて香害を引き起こすリスクがあり、衣類の吸水性を弱めるデメリットがあります。
2-3.そもそも洗濯洗剤は環境汚染を引き起こすのか
洗濯洗剤には界面活性剤が含まれており、これが生活排水によって流れることにより、海や川を汚しているのは事実です。しかし、海や川が汚れる原因は、工場からの産業排水、キッチンから流れ出る排水、トイレやお風呂で排出される生活用水など、数を上げればきりがありません。
洗濯洗剤の使いすぎが環境破壊を引き起こすのは否めません。しかし、昔は有害な環境汚染を引き起こしていたトリポリリン酸塩が禁じられ、一度に使う洗剤の量もだいぶコンパクト化されたことから、近年における洗濯洗剤の悪影響はだいぶ緩和されたといわれています。環境を考慮すると、決して洗剤の量は使いすぎず、適量を意識して使うことが大切です。
3.環境に配慮するならこの方法がおすすめ
毎日の洗濯が環境汚染を引き起こしている、それを防ぐためには、1人1人の努力が必須です。環境に配慮した洗濯方法は、次のようなやり方がおすすめです。
3-1.粉せっけんを使う
環境にやさしい洗濯洗剤として、昔から「粉せっけん」があります。粉せっけんは合成洗剤とは違い、石油や化学薬品などを使っていないのが特徴です。そのため、洗濯で流れた水は海や川を汚すダメージが少なく、肌が弱い人にもおすすめです。
ただ、粉せっけんは「溶けにくい」「せっけんカスが残る」といったトラブルも聞かれます。しかし、これらのトラブルも洗濯量に合わせた適量を使い、ぬるま湯で溶かしてから入れるといった工夫をすれば、多くの場合防ぐことができるでしょう。
3-2.洗濯回数を減らす・水だけで洗う
日本人は世界的見ても「洗濯回数が多すぎる国」と言われています。エコに関心の高い北欧では、洗濯なんて月に1度しかしない、という場所もあるのです。もちろん寒いこともあり、あまり洋服に汗じみがつかない、という背景もあります。しかし、日本も真冬の時期は、1度着ただけではそれほど汚れがつかないでしょう。毎日の洗濯をやめ、洋服を2回ほど着用したら洗うというローテーションを組めば、洗濯回数が減ってエコに貢献できます。
また、日本人は毎日洗濯をすることが多いので、洋服の汚れがそれほどひどいことはありません。その洗剤を入れなくても、水だけの洗濯で7割の汚れは落ちるといわれています。今日は洗剤なし、明日は洗剤を入れるといった決まりを作れば、エコにもなり、洗剤を節約できることにもなります。
参照https://josemo.com/archives/806#i-4
まとめ
洗濯洗剤は、洗う洗濯物や使う水によって、必要量には違いがあります。とりあえずスプーン1杯だけ入れておこう、となると、洗剤が少なすぎたり多すぎたりしてしまうのです。それらは汚れがしっかり落ちなかったり、泡が残ったりする原因にもなります。また、環境の面で考えても、洗剤は適量に押さえておきたいものです。
よほど汚れがひどくない限り、洗濯は水だけででき、2回ほど着用したあとでも大丈夫です。これからは洗剤を入れるときに環境のことを少し考え、自分にできることを実践していきましょう。