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インフルエンザや感染症が猛威を振るう季節 家でできる殺菌・消毒方法とは
インフルエンザやノロウイルスなどの感染症が本格的に猛威を振るう季節になりました。外出時のマスクや帰ってからのうがいをしていても思いがけず感染、発症してしまうことがあります。特に、一緒に住む家族がインフルエンザを発症してしまった場合、防ぐ手立てはあるのでしょうか?ここでは家族が感染症にかかってしまったときの家の中での消毒・殺菌についてお話します。
- INDEX
1.インフルエンザの感染症を防ごう
もはや冬の時期には国民病ともいえるインフルエンザ、その病気にかかったことがないという人は非常に少ないでしょう。しかし、インフルエンザは当たり前になりつつあることから、油断をしている人も多いようです。
1-1.インフルエンザで亡くなる人は多い
以下は厚生労働省がまとめた、インフルエンザによる死者数のデータです。
死亡者の年齢別内訳 (平成22年3月30日時点 累計198人)
1歳 未満 |
1~ 4歳 |
5~ 9歳 |
10~ 14歳 |
15~ 19歳 |
20~ 29歳 |
30~ 39歳 |
40~ 49歳 |
50~ 59歳 |
60~ 69歳 |
70~ 79歳 |
80歳 以上 |
計 | |
死亡者 | 3人 | 17人 | 13人 | 5人 | 3人 | 11人 | 14人 | 31人 | 31人 | 25 | 23人 | 22人 | 198人 |
基礎疾患を有する者 | 1人 | 3人 | 4人 | 4人 | 1人 | 4人 | 8人 | 22人 | 23人 | 25人 | 21人 | 22人 | 138人 |
参照https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/rireki/100331-03.html
インフルエンザは乳幼児やお年寄りがかかると危ない、という認識はされていますが、グラフを見ると10代~40代の若年層でも年間60人以上が亡くなっていることが分かります。インフルエンザに罹ったことにより、思いがけない悲劇を招いてしまうケースもあるのです。
1-2.インフルエンザによる異常行動も問題になっている
また、インフルエンザにかかると「異常行動」を起こすことがあることも、近年問題になっています。その問題行動の具体的な内容は次のようになっています。
- 窓からの飛び降り
- 突然走り出す
- 会話が通じない
- 幻覚、幻聴
- 興奮状態や暴力 など
これらの異常行動により、マンションから飛び降りてしまったり、道路に飛び出してしまったりして、亡くなるという事故も増えています。異常行動はその昔、インフルエンザの薬であるタミフルが原因ではないかといわれていました。しかし現在では異常行動とタミフルの因果関係は認められておらず、インフルエンザに罹ったことが原因で異常行動が引き起こされる、と推測されています。
インフルエンザは死を招くこともあり、異常行動によって大事故につながることもあります。普段からインフルエンザの感染症を予防するが何よりも大切なのです。
参照https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20200102-00156919/
2.家族にインフルエンザ患者が出てしまったら
電車や会社、学校や公共施設において、普段からマスクなどをしてインフルエンザの感染症を防ぐことはできます。しかし、普段から最も身近にいる家族がインフルエンザになってしまった場合、自分も感染するリスクは非常に高まります。ここからは、家族がインフルエンザになってしまったときの、具体的な感性症対策について見ていきましょう。
2-1.消毒用アルコールで感染症を予防
消毒用アルコールは、公共施設などのトイレにも置かれるようになり、私たちの生活にもずいぶん普及してきました。、消毒用アルコールを使えば絶対感染症を予防することができる、とは限らないのですが、ある程度の対策をすることはできます。
まずは普段から消毒用アルコールで手をしっかりと洗浄しましょう。インフルエンザに罹った家族がトイレを使った後、トイレのドアノブやトイレットペーパーホルダーにはインフルエンザの菌がついている可能性は高いです。そのため、家族がトイレを利用したあとは、手洗い+消毒用アルコールでしっかりと手を消毒します。
また、家族が普段触ることが多いドアノブやスイッチなどに、消毒用アルコールをかけて殺菌する方法もおすすめです。消毒はふき取るよりも吹きかけて放置するのが良いです。時間を置くことで、ゆっくりとインフルエンザの菌を殺菌する効果があります。
参照https://www.sanikleen.co.jp/kajiraku/blog/1733
2-2.次亜塩素酸ナトリウムでドアノブなどを掃除
インフルエンザや、ノロウイルスなどに効果的なものに「次亜塩素酸ナトリウム」があります。次亜塩素酸ナトリウムのなかには、感染症予防や菌の消毒に使われるスプレー式のものが売られているので、これらを感染症が起こりやすい時期に活用するのがおすすめです。
スプレータイプの次亜塩素酸ナトリウムであれば、机や椅子、キッチンテーブルなど、広範囲にわたって殺菌や除菌をすることが可能です。家族が普段よく触れる場所にスプレーをすることで、目に見えないインフルエンザウィルスを消毒することもできるでしょう。また、次亜塩素酸ナトリウムは、キッチンハイターやカビキラーなどもあります。ただ、こちらは病気を予防するのではなく、あくまで衣料品や浴槽をきれいにするためのものです。インフルエンザ対策として使えないこともないのですが、利用した場所が変色したり、肌に触れるとかぶれたりするので、感染症対策として使うことはおすすめできません。
参照http://www.oyalox.co.jp/c/c07.html
2-3.患者と距離を置くのが大切
また、当然ながらインフルエンザ感染者とは距離を置くことが大切です。家族の場合は限界がありますが、なるべく「部屋を分ける」といった工夫をしましょう。戸建ての場合、2階に患者を中心とした生活にし、そのほかの家族は1階で生活をするといったことで、だいぶ距離を置くことができます。
また、家が狭い場合は、食事のときは患者と家族がそれぞれ別の方向を向いて食べることで、感染を防ぐことができる、といったデータもあります。患者が壁に向かって座るようにし、ほかの家族はテーブルを囲んで座る。こうすることにより、くしゃみをした際も飛沫は壁に飛ぶようになり、飛沫感染を防ぐことができるのです。患者は家族から仲間外れにされているようにも感じますが、感染力が弱まるおよそ5日間だけ我慢です!
参照https://blog.miraikan.jst.go.jp/event/20180209post-792.html
2-4.マスクを装着する
こちらもインフルエンザには定番の予防方法となりますが、家族間でマスクを装着することも大切です。マスクは患者だけでなく、世話をする家族もお互いにするようにしましょう。
インフルエンザに感染してしまう経緯は、患者が口などを触った手でドアノブなどに触り、それを他人が触ることでうつる「接触感染」と、患者のくしゃみなどを吸い込んでしまう「飛沫感染」があります。マスクは飛沫感染を予防するには最大の効果があり、くしゃみなどで出るウィルスも、マスクに付着することで感染を防ぐことができます。
ただ、マスクを捨てる際は要注意です。特に患者のマスクには大量のインフルエンザ菌が付着しているので、ゴミ箱に捨てる際はビニール袋に密閉し、朝、昼、夜用としてこまめにマスクを変えるようにしましょう。
2-5.インフルエンザ感染予防に「お酢」は効果がある?
ところで、インフルエンザの接触感染をふせぐためには「消毒用アルコール」や「次亜塩素酸ナトリウム」を使い、ドアノブなどを消毒するのが良いと紹介しました。ならば、同じように殺菌作用がある「お酢」は効果があるのでしょうか?
結論からいうと、お酢にはあまりインフルエンザの感染症を防ぐ効果に期待はありません。お酢は制菌効果はあるものの、殺菌効果は低いのです。そのため、家族にインフルエンザの患者が出たとしても、お酢でいろいろと掃除をするのは効果が低いといえます。
ただ、お酢は飲用することにより、体の免疫力を高め、抗酸化作用があるといわれています。日ごろから積極的にお酢を飲むことにより、疲労回復を図り、インフルエンザになりにくい体をサポートすることは期待できそうです。
3.普段からインフルエンザの感染を避けるには
家族がインフルエンザに感染してしまうと、一緒に住む家族も感染するリスクはどうしても高まります。そうならないためには、家族みんながそもそもインフルエンザに感染しないよう心掛けることが大切です。
3-1.予防接種を受ける
インフルエンザの大きな予防として予防接種があります。ただ、予防接種は「痛い」「値段が高い」「接種しても絶対に感染しないわけではない」といったデメリットもあるでしょう。
しかし、予防注射をしておけば、インフルエンザの重症化を防ぐことは可能です。インフルエンザの症状が悪化すると脳症を起こし、のちに身体にまひが残るといった重篤な症状を引き起こすこともあるのです。予防接種をすることによりこれらのリスクを軽減することはできるので、コストや痛みを考えても、毎年打ったほうが良いでしょう。
3-2. 免疫力を高める
インフルエンザを防ぐためには、次のような生活を意識すると良いでしょう。
- 睡眠をしっかりと取る
- ビタミンを中心としたバランスの良い食事をする
- ストレスをためない
- うがい、鼻呼吸を意識する
これらの行動はインフルエンザを防ぐだけでなく、普段の風邪予防にも効果的です。睡眠が足りない、ストレスがたまる、食事のバランスが悪いとなると、体の免疫力が弱まり、近くにインフルエンザの患者がいた場合、あっという間に感染してしまうでしょう。まずは睡眠をしっかりとるなど、できることから始めていきましょう。
参照https://blog.miraikan.jst.go.jp/event/20180209post-792.html
まとめ
毎年ニュースになるインフルエンザの発症率、つい当たり前のように見聞きしてしまいますが、インフルエンザはときに異常行動を引き起こし、命まで奪ってしまうこともあります。家族でかからないような生活を意識し、いざ感染してしまった場合は、周りにうつらないよう患者も家族もお互いが感染を防ぐような生活を心がけていきましょう。