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水や石鹸で滑りやすい床や浴槽 手すりを設置し安心のバスタイム
モデルルームやショールームのバスルームは広々としていて、足を延ばしてゆったり入浴できるイメージをかきたてます。しかし、もうひと工夫加えておきたいのは「手すり」です。
若い人にとってはバスルームの手すりはタオルや洗面器を置くための棒ぐらいの価値しかないかもしれません。ただ、家族の誰かに入浴介助が必要になった時、病気やケガで自身の体が弱っている時には、この手すりの在る無しでバスタイムの質は大きく変わってくるのです。今日はお風呂にぜひ設置しておきたい、手すりについて詳しく紹介します。
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1.高齢者だけじゃない!お風呂に手すりがあるメリット
お風呂場に手すりを設置する、と聞くと、高齢者の方を思い浮かべるかもしれません。しかし、お風呂場に手すりがあるとないのとでは、日常生活における入浴シーンで安全性に違いがでます。まずは、手すりを設置することのメリットについて見ていきましょう。
1-1.水や石鹸で滑りやすいお風呂には手すりが必要
お風呂場は滑りやすいことが多く、手すりのように何かつかむものがないと危ないです。普段はお風呂場で転ぶことなんてない、と思っている人でも、石鹸やリンスなど、滑りやすいものが万が一落ちていた場合、お風呂場は頭や腰を強打する危険な場所になります。そのような時に、とっさに掴まれる手すりがあるとないとでは、安全性にだいぶ違いが出るのです。
また、万が一入浴中に、大地震や停電が起きても、手すりがあれば安心です。特に停電時には、手すりがあった方がそれを伝うことができ、安心してドアにたどり着きやすいでしょう。
1-2.小さな子供がいる場合も手すりは必須
子供はお風呂でふざけることが多く、石鹸だらけの体で暴れたりすることもあります。ふざけて滑ることも多いので、子供がいる家庭は手すりがあった方が安全でしょう。
また赤ちゃんといった乳幼児を連れて入浴する場合も、手すりがあったほうが便利です。片手で赤ちゃんを抱っこしながら入浴をする時など、手すりをつかんでゆっくりと湯船に入ることができます。
1-3.自分が高齢化したときのことを考える
お風呂場に手すりをつける大きな目的は、やはり高齢者の安全を守るためです。たとえ自分の家に高齢者がいない場合でも、人は誰もが年を取ります。中年になった時点で足がもつれてしまうことも多いため、将来を見据えて早めに手すりを設置しておくと良いでしょう。
また、実際に高齢者の年齢になった時、自ら動いて手すりをつけるのは大変です。年老いたときには手すりをつけるのがおっくうになり、そのうちお風呂場で転倒して寝たきりになってしまう、というケースも増えています。家族や自分が高齢になったときを踏まえ、早めに手すりをお風呂場に取り付けるようにしましょう。
2.手すりを設置する方法やコスト
お風呂場に手すりをつけるリフォームは、大きなリフォームに比べるとだいぶ簡単に済みます。しかしお風呂場はタイルで出来ていることも多く、素人がつけるには苦労することもあるでしょう。ここからは、手すりを設置する方法やコストについて詳しく見ていきましょう。
2-1.お風呂の手すりは介護保険が使える
お風呂場に手すりを設置する場合、高齢者の安全を考えて設置する人が多いです。そのため、お風呂場の手すりには介護保険が使え、その費用の多くが国や各自治体の助成金で補助してもらえることが多いでしょう。
風呂場の手すり設置は、バリアフリーに対応した住宅改修とみなされ、自治体によって多少の違いはあるものの、工事金額最大20万円までが助成金の対象となります。自己負担額は掛かった費用の1~2割程度で済むことが多いので、詳しくは自分が住んでいる自治体の福祉課などに問い合わせてみましょう。
参照https://hapisumu.jp/bath-a114262/
2-2.ホームセンターで購入する
介護保険などは使わず、とりあえず安全性のために手すりをつけたいという場合は、自分でホームセンターへ行き、手すりを購入する方法があります。
手すりの種類は木製から金属製までいろいろありますが、お風呂場に設置する場合は、カビにくいステンレス製のものなどを選びましょう。短いものであれば4000円くらいから、長いものや形が特殊なものだと、1万円台で購入することができます。
ちなみに、バリアフリーが目的の場合も、ホームセンターで購入した手すりを申請することができます。ただ、補助金を申請する場合は手すりの長さや種類などの指定もあるので、よく確認してから購入するようにしましょう。
2-3.プロに依頼をする場合
お風呂場に手すりを付けるのは、DIYで行うこともできますが、プロに依頼をした方が安全です。手すりの取り付けはリフォームのなかでも簡単なので、大工さん一人で対応できることが多いでしょう 。工事代の費用としては、大体1万5000円程度が目安です。
ただ、高齢者の安全を考えた上で手すりを取り付ける場合、お風呂場の段差なども考慮してなくてはなりません。そのため、手すりを取り付けると同時に、お風呂場をバリアフリーにリフォームする家も多いです。
大掛かりな工事の場合、リフォーム代は100万円近くに上ることもあるでしょう。しかし段差もなく、風呂暖房などの安全性を考慮したお風呂場に変えることにより、家族みんなが安心してお風呂に入ることができます。
3.お風呂場に手すりをつける際の注意点
お風呂場に手すりを設置すると、しっかりと歩けたり、浴槽の出入りの際にも体を支えたりしてくれるので、とても便利です。ただ、きちんとした安全性を保つためには、正しい設置をしなくてはなりません。
3-1.つける場所は基本的に3箇所
自分で手すりを付けるとなると、どこに設置をしたらいいか迷うかもしれません。まずはこの3つの場所に手すりをつけるよう、覚えて起きましょう。
3-1-1.浴室の出入り口
お風呂場で最も転倒しやすいのは浴室の出入り口です。ドアを開き、まずどこに手を置けば楽な姿勢が保てるのかを考え、浴室の出入り口に手すりを設置しましょう。
また出入り口はお風呂場の中だけでなく、脱衣所にも設置してあると便利です。この手すりは横に設置するのではなく、縦に取り付けをした方がしっかりと掴むことができます。
3-1-2. 洗い場の壁
体を洗ったり、シャワーを浴びたりするときに、洗い場の壁に手すりがあると便利です。長めの横型の手すりを取り付けておくことにより、立ち上がるのをサポートしたり、いざ足元が滑ったりした時も、とっさにつかむことができるでしょう。
3-1-3.浴槽に入るサポート手すり
浴槽に入る際、手すりが一箇所あるととても安全です。基本的に浴槽に入る時は「またぐ姿勢」になりますが、この時体を支えてくれる手すりがあるかないかで、安全性にはかなり違いが出てきます。
高齢者の方はもちろん、子供など小柄な人が浴槽に入る場合、すべって浴槽に体が沈んでしまうリスクもあります。そのような事故を防ぐためにも、浴槽に入る場所に手すりを設置し、転倒を防止しましょう。
3-2.吸盤でつけるのはおすすめしない
お風呂場につける手すりの中には、吸盤で付けるタイプもあります。しかし、お風呂場の手すりは身体全体を支えることもあり、吸盤でつけるタイプはおすすめできません。
どれほど「強力吸盤」とうたう商品であっても、お風呂場非常に湿度が高く、吸盤は落ちやすい状況になっています。身体を手すりに預けたとたん吸盤が剥がれてしまっては、大きな怪我につながる恐れもあるでしょう。お風呂場の手すりは基本的に釘などをつかってつけるのが良いです。自分で取り付けるのが難しい場合は、無理をせず工務店やリフォーム会社などに頼むようにしましょう。
3-3.掃除用具などをかけないようにしよう
手すりをつけたあと「掃除用具を掛ける場所になってまった」という話は多いです。1本のブラシを掛ける程度なら良いですが、スポンジや何やらどんどんかけてしまうと、手すりとしての機能を失ってしまいます。
また、普段から何かを掛けっぱなしにしてしまうと、手すりに重みが掛かり、ふとした拍子に外れてしまうリスクもあります。手すりはあくまで身体を支えるためのものとして、モノを掛けないようにしましょう。
4.まとめ
お風呂場は水や石鹸で滑りやすく、家のなかでも危険が伴います。家に高齢者がいないからといって手すりをつけないと、ふとした拍子に転倒するリスクもあるでしょう。
お風呂場の手すりは介護保険も適用されることが多く、手軽にリフォームもできます。将来の自分のためにも、早めに手すりを取り付けるようにしましょう。