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家族やお客様と程よい距離を保てる クローズキッチンのメリットとは
昨今の家はリビングやダイニングとキッチンが一体になっている間取りが主流です。ただし、オープンキッチンが必ずしも正解の間取りではありません。
その家に暮らす家族の生活パターンによってはクローズキッチンの方が向いているかもしれません。今回は、最近改めて注目されているクローズキッチンのメリットや、クローズキッチンに向いているケースなどについて紹介します。
1.クローズキッチンとはどのようなもの?
クローズキッチンは「独立型キッチン」とも呼ばれ、ダイニングやリビングから壁やドアで切り離されているキッチンを言います。
分かりやすく言うと、昭和時代の台所の多くはクローズキッチンです。 特に一戸建ての場合、台所とリビングが独立した場所になっており「お台所」と言われていました。
近年ではキッチンとリビングが一体化している間取りが一般的ですが、最近また台所を独立させようとする間取りも少しずつ増えています
1-1.クローズキッチンが注目されている理由
キッチンを独立させるクローズキッチンが注目された背景には、コロナによるテレワークがあります。
会社に出社せず、家で仕事をする人のなかには、リビングで作業をするケースも増えました。特にマンションなど集合住宅に住んでいる人の場合、作業する部屋がなく、仕方なくリビングで仕事をするケースも多いのです。
しかしリビングとキッチンが一体化したスペースの場合、例えば夫が仕事をしている最中、妻が調理場に立って料理をしなくてはなりません。テレワーク中なのに料理の音がしたり、においが気になったり…。これからもテレワークが続く場合は、キッチンを独立させ、リビングスペースと分けたほうが何かと便利なことがあります。
1-2.昔のキッチンと何が違う?
ところで今のクローズキッチンと、昔のお台所では何が違うのでしょうか。いずれも独立したキッチンという観点では同じですが、現代のクローズキッチンには次のような特徴があります。
- 外側からキッチンの散らかりが見えない
- 煙や臭いがリビングに届きにくい
- ネット環境があればPCやスマホを使うことができる
昔の台所の場合、独立しているキッチンというより「壁付けキッチン(背面キッチン)」と呼ばれ、リビングを後ろに作業することが一般的でした。そのため煙や臭いもリビングに充満しがちであり、リビングからはキッチンが丸見えというデメリットもありました。
その点いまのクローズキッチンなら、壁で仕切られている分音や臭いがリビングに漏れにくく、ちょっとしたプライベートスペースにもなります。
2.クローズキッチンキッチンのメリット
ライフスタイルや家の間取りによっては、オープンキッチンよりクローズキッチンの方が暮らしやすいこともあります。ここからは、クローズキッチンのメリットについて見ていきましょう。
2-1.収納スペースが多く調理に集中できる
クローズキッチンのは基本的に壁に囲まれています。その分収納スペースが多く、調理するのに便利です。
オープンキッチンの場合、家族の様子が見えるよう、キッチンカウンターなどが設けられています。それは便利な反面、キッチン用品の収納場所が減るというデメリットもあります。
その点壁に囲まれたクローズキッチンなら、壁面が多く収納スペースをたっぷり作ることができます。例えば、今はフライヤーや電子圧力鍋など、調理家電がたくさん販売されています。これらの調理家電を置くスペースも十分あるので、クローズキッチンの方が料理の作業がはかどるといったメリットがあるでしょう。
2-2.リビングからキッチンを隠せる、人目を気にせず調理できる
キッチンが独立した間取りの場合、リビングからキッチンの様子を観察されることがありません。
キッチンは部屋の中でも汚れがちなスペースです。その場所が独立していて他人に見られないのなら、人目を気にせず調理できます。
また紹介している通り、キッチンが独立した場所にある場合、リビングで作業をする人にとっても音や臭いがもれることは少ないです。 スペースが区切られるぶん、換気効率も良いため、リビングにいる人は勉強や仕事に集中しやすいでしょう。
2-3.子供の事故を予防することができる
子供が伝い歩きをするようになったら、最も危険な場所がキッチンです。オープンキッチンの場合、すぐに子供が寄ってきて、火傷をするなどのリスクもあります。
しかしクローズキッチンなら、キッチンの出入り口にゲートをすれば、子供が入ってくる心配もありません。 幼児の出入りを制限することで、怪我や事故を予防できるのもクローズキッチンのメリットです。
2-4.一方でこのようなデメリットも
クローゼットキッチンは便利な反面行くのようなデメリットもあります
- 開放感がないためスペースが狭い
- 壁に囲まれることで圧迫感があり暗くなることも
- 家族とのコミュニケーションをとりにくい
- 子供の様子を確認しにくい
- 料理の配膳が大変
リビングから少し離れた場所にあるクローズキッチンの場合、作った料理をリビングまで運ぶのに手間がかかることもあります。
またキッチン自体がひとつの部屋のように独立していることから、家族の様子を見たり、コミュニケーションをとったりするのは難しいでしょう。子供が入りにくいぶん安全は確保できますが、違う部屋にいる子供の様子がみれないというデメリットも。子育て世代にとってどちらが良いかは悩みどころです。
3.オープンキッチンとクローズキッチン、どちらを選ぶべき?
これから家の間取りを決めたり、大規模なリフォームをしたり、そんなときオープンキッチンとクローズキッチンどちらが良いか迷うこともあるでしょう。キッチンの使い方や好みで決めても良いのですが、自分のライフスタイルに合わせてどちらにするべきか考えるのがポイントです。
3-1.クローズキッチンにしたほうが良いケース
- コンパクトで収納力があるキッチンがほしい
- 他人から見えないキッチンが良い
- テレワークなどリビングで作業をする予定がある
- だれにも邪魔されず集中して料理がしたい
独立した場所にあるクローズキッチンは、他の人に見られず集中して料理がしやすいというメリットがあります。趣味でお菓子作りをするなど、料理好きな人にも向いているかもしれません。またクローズキッチンならコンパクトなスペースでも収納力があります。リビングがさほど広くない家にも、クローズキッチンは向いています。
3-2.オープンキッチンにしたほうが良いケース
その一方、従来のリビングキッチンといった間取りにしたほうが良いのは、次のようなケースです。
- 家族とのコミュニケーションを重視したい
- 子供の様子が気になる
- キッチンの収納力はそれほど気にしない
- 広いスペースを有効に使いたい
オープンキッチンのメリットは何と言っても料理をしながら家族とのコミュニケーションが取れることです。小さな子供が台所に入って来やすいといったリスクもありますが、そのぶん子供の様子も見れるので、安全性も高いといえるでしょう。また開放的なオープンキッチンは部屋全体を広く見せる効果も。機能性ではなく見た目を重視したい方にも、オープンキッチンは向いています。
参照https://hags-ec.com/column/if-you-choose-the-kitchen-open-itclosing-four-comparative-points/
4.これからクローズキッチンにする際のポイント
これからクローズキッチンを家に導入する場合は、いくつかのポイントがあります。クローズキッチンはオープンキッチンとは違い、光が入りにくく煙や臭いがこもりやすいといったこともあります。快適なキッチンにするにはその二つの点に注意しましょう。
4-1.照明は調理重視
壁面に囲まれたクローゼットキッチンはオープンキッチンに比べると暗くなりがちです。近くに窓がある場合は、そこから光が入るよう、収納なども配慮する必要があります。
また照明はインテリアを重視するのではなく、快適に調理ができるかどうかもポイントです。手元をしっかり照らしてくれるLEDを設置するなど、暗くなりがちなクローズキッチンに、しっかりとした明かりを取り入れましょう。
4-2.換気に気を付ける
クローズキッチンは比較的狭いスペースで壁に囲まれていることが多いので、煙や臭いがキッチン内にこもりやすいです。そのため専用のダクトをつけるなど、換気効率の高い換気扇を選びましょう。
例えば昔ながらのプロペラファンの扇風機を設置しただけでは、換気が不十分で冬は寒くなるといったこともあります。そのためペニンシュラ型のようなレンジフードを取り付けたほうが、換気も効率よく行うことができ、外からの冷たい空気を取り入れにくいメリットもあるでしょう。
5.クローズキッチンが再注目 これから家を建てる方は検討しよう
人々の働き方が少しずつ変わっている現在、家のレイアウトもそれに影響を受けて少しずつ変わっています。独立したキッチンは昔のイメージがありましたが、キッチンとリビングを分けたほうが住む人にとって快適なこともあるのです。
これからクローズキッチンを検討している人は、ぜひそのメリットとデメリットを考慮し、自分にあったキッチンを選択していきましょう。