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ウッドデッキにはメンテナンスが必要 木材が腐る原因を知って対策をしよう
たくさんのメリットがある天然の木材ですが「腐る」という弱点もあります。とくに外で雨風にさらされるウッドデッキは、定期的なメンテナンスをしないと腐ってしまうことも多いです。
ただ、鉄やコンクリートの方が丈夫かといえばそうでもありません。環境や長い時が経てばサビやヒビで劣化はします。
プロに頼まず、自分でメンテナンスしやすいのはやはり木製のウッドデッキです。腐る原因を知った上で対策を施しておけばぐっと長持ちさせることができます。ここでは木材が腐る原因と、その具体的な対策などについて紹介します。
1.木材は経年劣化により腐る
どの木材であっても、基本的に家で使われている木材は経年劣化により腐ります。
いま使われている木材には、薬剤を塗ったり浸透させたりして防腐処理がされていますが、それでも時間が経つにつれ腐ってしまいます。
そもそも防腐剤は塗装の一種であり、木の表面を薄く覆うだけなので、何年か経てば効果は落ちてしまうのです。薬剤を木の内部に浸透させる方法もありますが、これでも万全というわけではありません。
1-1.木材が腐る原因とは
木材が腐る原因はズバリ菌のせいです。気には木材腐朽菌(もくざいふきゅうきん)という菌類が含まれており、この成分が分解することにより腐ります。
木材腐朽菌が活発的になるのはカビと同じ原理であり、高温多湿な場所ほど腐りやすいです。日当たりが悪く、じめじめした場所にある木材ほど腐りやすいでしょう。反対に、日当たりが良くて風通しの良い場所の木材は、腐朽菌の活動も抑えられるため腐りにくいです。
1-2.ウッドデッキは釘の周りから腐っていく
例えば家の木材で腐りやすい場所としてウッドデッキがあります。ただウッドデッキの多くは、ある日突然全体が腐るのではなく、よく観察すると大抵は木に打ち付けた釘の周りから腐っています。
釘を打った部分は、ウッドデッキの平面のなかで若干にへこんでいる箇所です。このへこんだ部分に雨水が溜まることで多湿な箇所となり、木材腐朽菌が活発になって一気に腐敗が進むのです。
木材が腐るのを防ぎたいのなら、釘穴の場所に腐朽菌が繁殖しないような環境を作ることが大切です。しかしいちいち釘の場所をチェックするのは現実的ではないでしょう。
2.ウッドデッキの木材はとくに腐りやすい?
ウッドデッキは基本的に外に置かれていることが多く、高温多湿の日本の風土によって腐りやすい環境に置かれています。
また雨にさらされる場所ではジメジメしやすく、太陽光が当たっても温度上昇によって湿度が上がり、ますます腐りやすくなります。そのため、ウッドデッキには定期的なメンテナンスが必要です。
2-1.天然木のウッドデッキはとくに要注意
ウッドデッキには、「天然木」と「人工木」の2種類に分けられます。
天然木のウッドデッキは自然な木のぬくもりが楽しめ、人工木に比べると安いこともあります。なかでもDIYで人気の高い「ソフトウッド」を使ったウッドデッキは、素人でも設置しやすく、価格も安定していることから人気があります。しかしソフトウッドは基本的に腐りやすく、耐久性が少ないです。
そのため天然木のウッドデッキを設置する場合は、ハードウッドを使うのがおすすめです。 ハードウッドは「高耐久性木材」とも言われており、ソフトウッドより価格は高めですが、腐食しにくい木材です。
参照情報 https://www.wooddeck-mitsumori.com/blog/moisture/
2-2.人工木のウッドデッキも人気
近年使われているウッドデッキの素材は人工木が増えています。人工木は木の粉とプラスチックなどの樹脂を混ぜて作った、人工的な木材です。
人工木の場合、水分を溜め込まないよう加工してあるので、自然の木材に比べて耐久性がとても高いです。色々な種類がありますが価格を抑えたものも増えているため、天然木よりコストを抑えられることもあります。
ただ人工木の場合、天然木と違って肌触りがあまり良くないことや、プラスチック素材が多いものは熱がこもりやすく、夏は熱くて歩けないといった種類もあります。
3.ウッドデッキを腐らせないための対策とは
ウッドデッキを腐らせないための対策は、まず設置するときに腐りにくい木材を選ぶことが大切です。
しかしすでにウッドデッキが設置してある家の場合、木材の種類が分からず、どう対策をしてよいか分からないこともあるでしょう。 また、すでに釘の部分が黒くなり、腐食が始まっているケースも少なくありません。ウッドデッキの腐食が進むとシロアリが大発生することもあるので、まずはいまからできるメンテナンスをしていきましょう。
3-1.防腐剤でメンテナンスをする
設置してあるウッドデッキが天然木の場、防腐塗装をすることが大切です。特に木材の種類はソフトウッドでできている場合、腐りやすいため防腐塗装をしないとシロアリの発生にもつながります。
防腐塗装には大きく分けて2種類あります。それは「浸透タイプ」と「造膜タイプ」です。
浸透タイプ | 造膜タイプ | |
特徴 | 防腐剤の保護成分が木の内部に浸透し内側から効果を発揮する | 雨のダメージなど外側から木材を守る。劣化がひどいウッドデッキにおすすめ |
メリット・デメリット | ・木材の風合いや手触りをそのまま残すことができる
・持続を維持するためには定期的に乗らなくてはならない |
・木材の表面の保護機能が高い
・ペンキを塗ったような見た目になりひび割れた時対処が必要 |
防腐剤の種類は、木材に浸透して保護するタイプと、表面に膜を張って保護するタイプに別れます。仕上がりの見た目が大きく異なるため、それぞれの特徴を確認してから使用すると良いでしょう。
参照情報 https://reform-journal.jp/wood-deck-paint-48433#or
3-2.定期的な掃除で腐食を防ぐ
ウッドデッキは腐るのを予防するには適度な掃除も欠かせません。
ウッドデッキには砂埃が溜まりやすいのですが、これを定期的に掃除するだけでも木材の劣化を防ぐことができます。毎日行う必要はありませんが、せめて月に1回は砂埃を掃き掃除し、雑巾で拭くといったケアをしましょう。
そして大掃除には高圧洗浄機を使い汚れをしっかり落とすことが大切です。ウッドデッキにこびりついた汚れを高圧洗浄機で落とすことにより、目に見えない雑菌やカビも落とすことができるので、腐る原因を抑えることができます。
4.これからウッドデッキを設置する場合の注意点
これから家を建てるにあたり、ウッドデッキを設置する、もしくはウッドデッキを増築したいと言った場合、木材が腐らないよう配慮が必要です。
特に業者に頼まず DIY でウッドデッキをする場合は要注意です。ウッドデッキは材料さえ手に入れば自分で設置できると言われていますが、ただ腐りにくい木材を設置するだけでは、腐食ダメージを防ぐことはできません。
4-1.木材が腐る原因は日当たりが大きい
もしウッドデッキを設置する場所が日当たりが悪く、ジメジメした場所なら、考え直した方が良いです。このような場所はいくら腐りにくい木材を設置しても、経年劣化によるダメージが大きいです。
ウッドデッキはたとえ雨に濡れても、日当たりと風通しが良ければ乾くことができるので、腐食を防げます。しかしまったく日当たりがない場所だとずっと湿った状態になるので、腐りやすくなります。
もし北向きなどの日当たりの悪い場所にウッドデッキを設置する場合は、人工木を使ったりコンクリートを使ったりすることも検討しましょう。
4-2.腐りにくい木材、柱・梁(はり)にも要注意
これからウッドデッキを設置する場合、腐りにくい木材を選ぶのは当然ですが、ウッドデッキだけではなく柱や梁の部分も確認しましょう。
ウッドデッキを設置する際、その多くは骨組みも必要です。その骨組み部分に粗悪な木材が使われてしまうと、そこから腐ってしまいます。柱や梁が腐ることのないよう、骨組みはアルミでできているものを選ぶといった工夫をしましょう。
4-3.ウッドデッキに勾配をつけること
ウッドデッキの水はけが悪いと、木材に雨水が溜まり、それがもとで腐ってしまいます。
プロによるウッドデッキの設置はこうしたことも配慮し、地面の角度を測ってから緩やかな傾斜をつけるのが一般的です。また、ウッドデッキに雨水がたまらないよう、適度にスキマが作られます。
しかしDIYでウッドデッキを作ると、こうした配慮は行われないことも多く、勾配がないことからウッドデッキに雨水が溜まりやすくなります。ひどい場合は何日間もウッドデッキに雨水が溜まり、設置してからものの1年で木が腐ってしまうこともあるでしょう。こうしたことを踏まえると、特に広いスペースのウッドデッキは DIY で行わず、プロにお任せしたほうが良いです。
まとめ
木材には木材腐朽菌(もくざいふきゅうきん)という菌があることから、基本的に経年劣化が進むと腐ってしまいます。特に雨水にさらされるウッドデッキは腐りやすく、定期的にメンテナンスをしないとダメージを受けやすいでしょう。
今すぐできることは、こまめな掃除をし、年に一度は高圧洗浄機などでウッドデッキの汚れを落としてあげることです。そのうえで天然木のウッドデッキには防腐剤でコーティングを行い、美しい木の状態をキープしていきましょう。