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将来を見据えた住みやすい家とは?売却の可能性があるならベーシックな家にしよう
住宅を購入する時、誰もが「住みやすい家」にしたいと思うはずです。
住みやすい家の定義はいろいろあります。生活の動線がしやすい家や収納の多い家、キッチンが広かったり、日当たりが良かったりする家は、住みやすい家といえるでしょう。
しかし日本の住宅は永久不滅に建てられるものではなく、いつか売却しなくてはならないケースが多いです。しかも人生は何があるかわからず、家を購入してたった数年で売りに出さなくてはならないケースも多々あります。
こうしたことを考えると、将来を見据えた上での住みやすい家とは、売却も考慮しなくてはなりません。今回は住みやすい家でありながら、売却もしやすい家とはどのようなものか、考えていきましょう。
1.一般的な住みやすい家の条件とは
家を購入するとき、多くの人はその家を売ることまで考えてはいないでしょう。これから何年にもわたって家のローンを払い続けるのに、将来の売却までは頭が回らないのは当然です。
ただ思わぬトラブルにより、想像より早く家を売却しなくてはならないケースは増えています。そのときのためにも、まずは一般的にどのような家が住みやすいのか、頭に入れておきましょう。
1-1.水回りを中心とした生活動線がしやすい家
住みやすい家とは生活動線がしっかりと整った家です。
生活動線とは、人が普段生活するにあたって、移動する場所を線で表したものです。たとえば玄関から入ってすぐに洗面台があると手洗いがスムーズにできます。しかし洗面台が2階にある場合、帰宅後にすぐ手を洗うことができず、生活動線がスムーズとは言い難いです。
このように、生活動線が確保されているかどうかは、多くの場合水回りの位置によって決まります。朝起きたらトイレに行って手を洗い、顔を洗うといった動作が必要なように、水回りの広さや設置されている場所がポイントです。
1-2.子育てや介護にやさしい家
子供がいる人の場合、その家が子育てしやすいかどうかで生活は大きく変わります。
例えば子供がのびのびと遊べるような広いリビングや庭があれば、親子でストレスもたまらず、快適に過ごせるでしょう。また子供の泣き声が響いても文句を言われない環境や、公園や児童館などが近くにある立地も便利です。
そして人は誰もが年を取ります。親族が年を取った時や、自分が高齢者になった時も、段差や火災などのリスクがない家の方が生活しやすく、安心して暮らすことができます。
1-3.自分の生活に沿った家であること
人が生活する上でライフスタイルはそれぞれ違いがあります。このライフスタイルに合った家であるかどうかも大きなポイントです。
例えば在宅ワークが中心の人の場合、静かな環境で集中できる場が必要です。そのためには子供部屋やリビングとは違う、冷暖房も完備された独立した部屋が必要です。
反対に普段は会社勤めで家にいないが、土日はゆっくりと家でくつろぎたい人もいます。そのようなケースは仕事部屋は必要ないものの、日当たりの良いリビングがあったほうが落ち着くかもしれません。このように、生活する人のライフスタイルに合った家が、住みやすい家といえます。
2.住宅は売却することが前提?
終のすみかとして購入した住宅も、いつかは売却する日が来るかもしれません。しかもそれは、自分が亡くなった後ではなく、住んでいる時点で売らなくてはならないケースも増えています。これは戸建て住宅だけでなく、マンションも同じことがいえます。ここからは、住宅を売却する主な理由について見ていきましょう。
2-1.築浅物件が売りに出される理由
せっかく購入した新築物件であっても、5年未満で売りに出さなくてはいけないケースが増えています。それは主に以下のような理由からです。
- ローンが支払えなくなった
- 転勤などが原因でその家に住めなくなった
- 離婚
- 介護が必要になり親と同居するようになった
この中でも最も多いのはローンが払えなくなるというケースです。共働き世帯が増えている現在、ローンの支払いは簡単になったかに見えますが、どちらかが出産や病気などで仕事ができなくなり、たちまちローン返済が滞るケースが増えています。この他にも離婚や親の介護問題などで、仕方なく家を売るケースも増えています。
2-2.少子化で売却を検討する人も増えている
家を売る一般的な理由は「自分が高齢になり、子供もその家に住まないため売却する」というケースです。昔は息子が結婚したらお嫁さんを連れて帰ってくることが一般的でしたが、いまでは核家族化が進み、子供が結婚後にその家へ戻ってくるケースは少ないでしょう。
また少子化も進んでおり、子供がいない夫婦も増えています。自分たち世代で家を売るケースは多いです。とくにマンションの場合は30年以上経っても建物は残ることが多いので、自分たちが年を取ったときに中古物件として売る人も多いです。
参照 https://suumo.jp/journal/2021/03/03/178590/
3.売却を検討したうえでの住みやすい家とは
このように日本の住宅は、いずれ売却されることが多いです。自分の子供が何世代にも渡って、その家に住み続けるケースは少ないのです。
ただ一戸建ての場合、法律的に22年以上経過した家は建物の価値はないと言われています。しかし建物を壊すにせよ高い費用が掛かるため、古い建物でもそのまま売却するケースは増えています。
では古い家でも購入されやすい家とはどのようなケースでしょうか?ここからは売却を検討したうえで住みやすい家について紹介します。
3-1.一般的な間取りが人気
先ほど紹介したように、住みやすい家というのは水まわりを中心とした動線がスムーズな家です。そのため「水回りがすべて2階にある」「特殊な場所に水回りがある」といった家は敬遠されがちです。
また家全体の間取りも、一般的なものが人気です。
2階建ての戸建の場合、1階はリビングと水回り、2階は寝室と子供部屋といったようなスタンダードの間取りのほうが売れやすいです。反対に、2階に大きな防音室があるといった特徴のある物件は、一般の人にとってはさほど魅力がありません。
将来的に、今の家を他の人に譲ることを想定するなら、間取り変更が容易で個性的すぎない家にした方が良いです。たとえその個性が自分にぴったりでも、家探しをする人にとってはマイナス要素になる可能性があります。
3-2.見た目や内装をリフォームする
今住んでる家を将来的に売るのなら、こまめなリフォームをしていきましょう。
一戸建ての場合マンションとは違いメンテナンスは施主が自主的に行わなくてはなりません。
例えば外壁塗装は10年に1回の割合で行うのが良いですが、家によっては20年以上放置しているケースもあります。そのような家は見た目が悪いのはもちろん、外壁が剥がれて雨漏りのリスクが高まることも。定期的にメンテナンスがされていない家は住みにくいと判断され、なかなか売却にはつながらないでしょう。
しかしこまめにリフォームをしておけば、中古住宅でもすぐ売れるケースはあります。外壁や内装をリフォームすると家の機能が良いと判断され、予想価格より高く買い取ってもらえたことから、結果的にリフォーム代金が戻ってくることも多いのです。
また、こまめなリフォームは自分が住むうえでも重要です。定期的にメンテナンスをし、住みやすさと売却効果を高めていきましょう。
3-3.長期優良住宅にする
家を建てる際、将来的に売却の可能性があるのなら「長期優良住宅」を建てるのがおすすめです。
長期優良住宅とは耐震性や可変性、バリアフリー性や省エネ効果が高いといった条件を満たした家のことです。一般的な家の場合、住める期間は20年~30年と考えられていますが、長期優良住宅の場合は75年~90年となっており、3世代にわたって住める家と言われています。
長期優良住宅は認定基準を満たすことで、税金などの優遇措置や補助金のサポートも受けられます。一般的な住宅に比べると認定基準をクリアするのが難しく、施工に時間やコストが掛かるといったデメリットもありますが、いわばマンションのような頑丈な家と認定されるため、売却時に評価されやすいです。これから家を建てる人の場合は、売りやすい家にするためにも、長期優良住宅を検討してみると良いかもしれません。
参照 http://yetus.co.jp/shinsei/about_cyoukiyuuryou.html
4.まとめ 住みやすい家は将来の売却時も考慮しよう
多くの場合、今住んでいる家も、将来的には売却を検討しなくてはなりません。しかもそれは思わぬトラブルにより、急に来年家を売らなくては、というケースも起こりえます。
今住みやすい家にすることも大切ですが、いざというときの売却時にも備え、売れやすく住みやすい家を考えておくのもおすすめです。多くの人が住みやすいと判断できるような、理想的な家にしていきましょう。