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家も家族も元気にするには空気の入れ替えが効果的 家の換気の重要性
健康のために食べるものや飲む水を選んでいる人はたくさんいます。同じように、健康な体には「綺麗な空気も必要」ということは、ここ数年で誰もが身にしみて知ったことだと思います。
ただ、食べ物や飲み水は目で見て手に取ることができるのですが、空気に関しては見えないせいか、まだまだ関心が薄いように思えます。今日は空気の入れ替えの重要性や、効率的な空気の入れ替え方法について紹介します。
1.空気の入れ替えはなぜ重要?
新型コロナウイルスの流行に伴い、空気の入れ替えが注目されています。換気をすることは家の中にあるウイルスを追い出し、感染予防につながるためです。
しかし、空気の入れ替えはウィルスを予防するだけではなく、人にとっても家にとっても重要な意味があります。
1-1.家を長持ちさせるため
日本は高温多湿の環境であり、こまめに換気をしないと家がダメージを受けてしまいます。
梅雨の時期になると壁や天井床などにカビが発生しやすいです。それらのカビを吸い続けると健康を害することになり、また住宅にとっても壁やフローリングを傷める原因になります。
そして日本の住宅の多くは木造でできています。木造は湿気に弱く、換気をしないとカビやコケが生えやすく、家の基盤がダメージを受けてしまいます。
最近では機能的な住宅が増えており、冷暖房の性能をあげるため気密性の高い家が増えています。これらの住宅は24時間換気がされているものの、やはり定期的に窓をあけて換気をすることが重要です。気密性の高い家ほど二酸化炭素が充満しやすく、新鮮な空気を取り入れる必要があります。
1-2.ノミやダニ、化学物質を追い出す
換気をせずに家中の湿度が上がると、ノミやダニが発生してしまいます。
経験した方も多いかと思いますが、ノミやダニに刺されると強い痒みや発疹が生じ、市販の薬ではなかなか治ることがありません。そしてダニは死んだ後も、その死骸や糞によってアレルギー症状が引き起こされ、 年間を通じて人間を苦しめます。こうした厄介なノミやダニの発生を抑えるためにも、空気の入れ替えは重要です。
また住宅の建材などには、ホルムアルデヒドをはじめとした合成化学物質が含まれていることもあります。建材に限らず、大きな家具にも化学物質が含まれていることは多く、それらのそばで同じ空気を吸い続けることは危険です。新築住宅やリフォームをした部屋、大きな家具を買った後はとくに、空気の入れ替えを行いましょう。
1-3.ウィルス予防や脱臭効果も
空気の入れ替えがウイルス対策に有効なのは、ここ数年で知れ渡りました。これは新型コロナウイルスに限らず、インフルエンザなどほかのウィルスにも有効です。
また部屋を締め切っていると臭いがこもります。特にペットを飼っている方は要注意、ペットの匂いは飼い主にとってはだんだん慣れてきて鈍感になるものです。しかし空気の入れ替えをせずペットの匂いを充満させてしまうと、来客が来た時にとんでもない臭いをかがせてしまうことになるのです。空気の入れ替えは、嫌な臭いを外に放出させる役割もあります。
1-4.快適に暮らすためにも空気の入れ替えは必要
窓やドアを閉めきり、部屋の空気を入れ替えないと、室内には呼吸による二酸化炭素が溜まります。人がこれを吸い続けて生活すると、倦怠感や頭痛、耳鳴り、息苦しさなどの症状が出ます。
家にこもっている時にこれらの症状が出る場合は、空気の入れ替えをすることで改善されるかもしれません。換気によって二酸化炭素を外に排出し、新鮮な酸素を取り入れると、勉強や家事、仕事などのパフォーマンスも上げることができるのです。また新鮮な酸素は代謝機能をアップさせ、美肌やアンチエイジング効果も高いと言われています。
2.効率的な空気の入れ替え方法とは
空気を入れ替えるには窓を2か所開けることがポイントです。1つの窓を開けただけでは空気の流れを作ることができず、効果がありません。
一番効果的なのは対角線上にある窓を開けることですが、なかなか対角線状に窓がない場合もあるでしょう。ここからはそのような時どうすれば良いのか、具体的に紹介します
参照 https://freshhouse.co.jp/column/15807/
2-1.高低差のある窓を2か所開ける
対角線上に窓がない場合は、なるべく高低差のある窓を2箇所開けるのがポイントです。
具体的には階段にある高い窓を1か所開け、もう1つはベランダの窓を開ける、といった具合です。高低差のある窓を開けると、上の窓から空気を排出し、下の窓から新鮮な空気を取り入れることができます。
そして窓を2か所開ける場合は、片方の窓を狭く開け、もう片方の窓を広く開けるのもポイントです。こうすると入り口が狭い窓から勢い良く空気が入り、入り口が広い窓の方へ向かってゆっくりと空気が排出されます。
2-2.窓の少ないワンルームの場合は?
そもそも窓が一箇所しかないワンルームマンションなどの場合、二つの窓を開けて空気の入れ替えをすることはできません。そんなときは換気扇と玄関のドアを使って空気の入れ替えを行いましょう。
まずは玄関を少しだけ開け、換気扇を回します。すると玄関から入った新鮮な空気が換気扇を通して外に排出され部屋の空気を入れ替えることができます。たった5分やるだけでも室内の空気が変わるので、ぜひ行いましょう。マンションは気密性が高いため、定期的に空気を入れ替えたほうがカビ予防にも有効です。
2-3.換気扇を使う
空気の入れ替えは、どの家でも換気扇を使うと便利です。
換気扇から少し離れている窓を開けると、そこから新鮮な空気が入って換気扇から抜けていくため、部屋の空気を一新することができます。
換気扇はキッチン以外にもトイレやお風呂場にもあります。特に湿度のたまりやすいお風呂場の換気扇は、24時間つけっぱなしにしても構いません。お風呂場の換気扇を1ヶ月つけっぱなしにしておくと、電気代はおよそ300円掛かるといわれています。しかしこの値段でカビやダニの繁殖を防ぐことができるのなら、安いと言えるのではないでしょうか。
ちなみに家の中の湿度は常に60%未満にするのが理想的です。60%を超えるとカビやダニの発生率が急激に上がるため要注意です。
3.空気清浄機で空気の入れ替えはできる?
新型コロナウイルスの影響もあり、空気清浄機の売り上げが急激に伸びています。空気清浄機はその名前の通り、室内の空気を清潔にするもの。1台あれば部屋の空気が新鮮になるイメージもあります。果たして、空気清浄機があれば、窓を開ける必要はないのでしょうか?
参照 https://www.iinobussan.jp/art202004201238/
3-1.換気の役割はない
空気清浄機をつけても、空気の入れ替えにはなりません。
空気清浄機は室内に漂うホコリや汚れ、においなどを素早く取り込み、きれいな空気にして循環する役割があります。しかし外からの空気を取り入れる効果はないため、いくら循環しても二酸化炭素の量が減ることはありません。
3-2.空気清浄機+換気が重要
空気清浄機を効率よく使うには、窓を開けて換気をすることも大切です。
紹介しているように空気清浄機は空気中の汚れの跡をきれいにするものの、一酸化炭素や二酸化炭素の量を減らす効果はありません。
例えばストーブやガスコンロを長時間使うと一酸化炭素が室内に溜まり続けます。この時に空気清浄機をつけても一酸化炭素の量は減らないため、体調不良を引き起こしてしまうでしょう。
健康のため空気清浄機を使う方は多いですが、新鮮な空気を吸うためには換気をしっかりしてから空気清浄機を使うのが大切です。
3-3.エアコンや換気扇から離し、部屋の隅で使う
空気清浄機の性能効率を上げるためには、エアコンや換気扇から離し、部屋の端っこに置いて作動させます。
空気清浄機は室内にある空気を循環させるのがポイントです。仮に部屋の真ん中において作動させてしまうと空気の流れをうまく作れない可能性があります。
エアコンや換気扇は空気の流れを循環させる役割もあります。そのため、そこから離して空気清浄機を作動させることにより、さらに空気の流れができて、効率よく空気循環ができるようになります。
4.まとめ
人が体内に入れる物質は、食べ物が7%、飲料が8%に対し、部屋にある室内空気や外気が80%以上と最も多くなっています。
つまり空気の入れ替えをせず、淀んだ空気を吸い続けると、体内に悪影響を及ぼします。呼吸による二酸化炭素やカビやダニ、ハウスダストなど、汚染された空気を吸い続けることになるでしょう。
美容や健康に気を使うなら、運動や食生活にプラスして空気の入れ替えをこまめに行うことも大切です。どの季節に限らず、定期的に窓を開け、新鮮な空気を取り入れていきましょう。