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壁が少ない部屋のレイアウトの悩み 家具が置けない問題を解決しよう
最近では開放的な空間を好む人が多く、新築やリノベーションを問わず、仕切りの少ない部屋が人気になっています。明るくて広々したリビングは素敵ですが、実際に住んでみると、何だか落ち着かず、収納家具が置けなくて部屋が散らかりがち…といった悩みは多いようです。
大きな窓も仕切りのない部屋も人気のデザインではありますがその分、壁が少なくて家具が置きにくいというデメリットもあります。今回は壁が少ない部屋でも家具のレイアウトをうまく置くポイントなどを紹介します。
1.壁が少ない家が増えている
近年の家は部屋と部屋を分ける壁が少なく、開放感のある大きな部屋が人気です。
リビングはもちろん、子供部屋も子供が小さいうちは仕切りをなくし、広い空間で過ごせるよう工夫しています。
1-1.壁をとって部屋を広くするリフォームが人気
中古住宅ではリビングを広く開放的にリノベーションする工事が流行っています。
一昔前の住宅は、玄関を入るとまずは廊下があり、キッチンとリビングが分かれ、さらに6畳程度の和室がある、という形が一般的でした。
しかしいまではキッチンとリビングの仕切りをなくして広い空間にし、さらに和室もフローリングにしてさらに広い空間に広げるリフォームが流行っています。これにより大きなソファやテレビなどが設置しやすくなり、部屋と部屋の仕切りがなくなることで、動線がスムーズになるといったメリットがあります。
1-2.ワンルーム形式の家も多い
そして新しいマンションでは特に、ワンルーム形式の家が増えています。ワンルーム形式の家とは、その空間には1つの部屋しかなく、簡易的な仕切りでキッチンなどが存在している家です。マンションの場合だと30㎡もしくは40㎡未満の部屋を、ワンルームマンションと定めていることが多いです。
1-3.大きな窓がある家も人気
最近ではリビングの一面を窓ガラスにする、といった家も増えています。昔は窓が大きいと耐震的に問題があると言われてきましたが、最近では壁と同じくらい耐震性のある強い窓も増えています。窓が大きい家は奥行きが出て開放感があり、狭い部屋でも広く見せる効果があります。
また一般的には窓から冷暖房の熱が逃げて光熱費に影響が出るといわれていますが、近年流行りの二重窓や複層ガラスにすれば、そのような心配もありません。こうして壁の面積を減らして、大きな耐震・複層ガラスを入れるデザインも人気があります。
2.壁が少ない部屋のレイアウトは難しい
空間に壁がないと、部屋が広く開放的に見えるメリットがあります。しかしその一方で、壁が少ない部屋にはデメリットもあります。大型家具の設置場所に困り、エアコンなどの電化製品を置く場所も少ないのです。
2-1.ソファなど大型家具の置き場所に困る
間仕切り壁が少なかったり、大きな窓がたくさんあったりすると、家具をレイアウトする時不便です。
一般的に本棚や食器棚といった大きな家具は壁の前に置くことが多く、これにより部屋の動線を邪魔せず、圧迫感を出さないようにできます。しかしその壁がないと、家具の置き場所に困り、窓が隠れてしまうといったことも起こります。
また、部屋でくつろぐことをサポートするソファも、間仕切り壁がないと部屋の中央付近に置くことになりかねません。これによりテレビが見にくくなったり、動線の邪魔になったりすることもあります。
2-2.隠す収納が難しい
間仕切り壁が少ないと、隠したい収納は難しくなります。
例えば、リビングにもよく使うバッグやコート、上着類などをかけたいこともあるでしょう。壁がある場合、それらの洋服類をハンガーなどに掛けることができますが、壁がないとそもそも掛ける場所がありません。これによりポールハンガーなどを使うことになりますが、ポールハンガーは開放感のあるスペースに置くと意外と目立ち、見せたくない存在感が出てしまいます。
部屋を広くスッキリ見せたいために壁を失くしたのに、壁がないことで隠し収納ができず、かえって悪目立ちしてしまうケースもあるのです。
2-3.エアコンの設置場所がない
壁が少ないと、エアコンの設置場所に苦労します。
猛暑が続く現在、広いワンルームではエアコン1台では対応できないことも多いです。そのためもう一台設置しようとしても、そもそも設置できる壁がないため、取り付けることができません。
このような場合は、特注でエアコンを天井に取り付けたり、エアコンを設置するための壁を増設したりする必要があります。いずれにせよそのような工事では、ある程度のコストは覚悟したほうが良いでしょう。
2-4.コンセントも少ない
壁が少ないとコンセントを設置する場所も必然的に少なくなります。
インターネットが生活の主流になっている現在、コンセントの数は昔に比べ増えています。ネット回線やスマホの充電器、パソコンのコンセントやキッチン家電が増えたことにより、少ないコンセントでは対応できないことも多いです。
これを解決するには、テーブルにコンセントがあるものを使ったり、壁沿いのコンセントを上の方にも増設する必要があるでしょう。開放的な部屋をつくるときには生活習慣を予測し、コンセントの場所も考慮しなくてはなりません。
3.壁が少ないレイアウト ポイント4つを紹介
このように壁が少ないレイアウトは、空間をスッキリさせる一方で、家具や家電を置きにくいというデメリットがあります。ここからはそのような時に対応できる、4つのポイントをご紹介します。
3-1.突っ張り式の簡易的な壁を取り付ける
壁が少ない場合は突っ張らせるタイプの間仕切りを使うと便利です。
壁が少なくて家具を置きにくいという問題は住んでみて初めて気づくことが多いです。しかしそこから壁を増設するとコストや時間がかかり、特に賃貸物件では自分で壁を作ることはできないでしょう。
そこで近年人気なのは突っ張らせるタイプの間仕切りです。これらの商品は素人でも簡単に設置することができ、壁の一部として存在することで、家具の置き場所や荷物をひっかける場所として活躍します。
3-2.スリット壁も便利
スリット壁と呼ばれるものは、あいだに隙間のある、圧迫感のない壁です。こちらも突っ張りタイプのものが多く、各種メーカーから販売されています。
こうした簡易的な壁を設置する場合、部屋と部屋の間に設置することが重要です。リフォームして壁を取り払った場合は、元あった部屋との境目に設置し、ワンルームタイプの部屋には、キッチンとリビングの間などに設置します。こうして簡易的な壁が部屋と部屋の間にできることにより、ソファの置き場所も決まり、隠したい収納を間仕切りに置くことができます。
3-3.部屋を仕切りたい場所にソファを置く
家具のなかでも大きいソファは、その大きさを利用して仕切りに使う方法もあります。壁が少ないリビングは、ダイニングとの境目が曖昧なことがあります。そんな時、ソファをリビングとダイニングの間に置いて仕切り代わりにすれば、空間が自然と分けられることにより見た目がスッキリします。
一般的にソファは高さがないため、仕切りとして部屋の真ん中に置いても、圧迫感はありません。また、ソファの後ろに同じくらいの高さの家具を置いて収納場所にすれば、部屋の空間を分けるメリハリも生まれ、隠し収納ができるスペースも確保できます。
3-4.仕切りになる収納家具を置く
背の低い収納家具をリビングとダイニングの間に設置すると、部屋を広く見せつつ、上手にスペースを仕切ることができます。
上記の写真のような小さな本棚をリビングとダイニングの間に設置することにより、収納スペースが確保できるうえ、部屋のレイアウトの中心ができます。背丈の低い家具を設置したほうが見た目がすっきりし、視界の邪魔にならないので部屋を広くみせることもできるでしょう。
4.まとめ
壁の少ない家は部屋が広く見えますが、収納に苦労することがあります。また、エアコンやコンセントの設置場所がないなど、生活していくうえで不便を感じることもあるでしょう。
部屋を広くみせることは大切ですが、生活に支障が出るほど壁が少ないのは考え物です。壁が少ないレイアウトをお考えの際は、ぜひデメリットも確認したうえで作りを検討してみましょう。また、壁の少ない部屋に家具を置く際は今日ご紹介したポイントを押さえ、生活しやすいレイアウトに工夫していきましょう。