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火災報知器は義務化されている!自分で取り付ける方法や注意点を紹介
あなたの家には火災報知器がちゃんとついていますか?
現在家庭についている火災報知器の設置率はおよそ80%以上と言われています。しかし、つけなくても罰則規定がないことから、中古住宅のなかには未設置である家も多いです。
また、設置されているとしても、火災報知器はいつのまにか電池切れを起こしていることがあります。設置が義務化された住宅火災報知器の定期的な点検に加え、防火グッズの使用法の確認をしておきましょう。
1.火災報知器で死亡率は低下する
消防庁による調査結果によると、火災報知器が設置されている家と、そうでない家では、設置されている方が死者数と焼損床面積は半減することが分かっています。火災報知器は多くの命を守り、火災による損害も減らすことができるのです。こうしたことから、2006年から改正消防法により、火災報知器は全世帯へ義務付けられています。ただし設置しなくても罰則規定がないことから、古い住宅ではまだ未設置という家が少なくありません。
ちなみに各家で取り付ける火災報知器の正式名称は「火災警報器」と言います。しかしここでは慣れ親しんだ名称である火災報知機で話を進めていきます。
1-1.設置場所は「寝室」と「2階の階段」
戸建住宅における火災報知器の取り付け場所は条例により定められています。その場所は「寝室」と「2階の階段」です。火災が発生しやすいのはキッチンやリビングといったイメージがありますが、なぜこの2箇所なのでしょう。
火災報知器の役割は「寝ている間に火災を気づかせること」です。
火災で人が亡くなるケースは圧倒的に就寝時が多いです。例えばキッチンで料理をしている最中に炎が上がった場合は、家が燃えても自分だけは逃げることができるでしょう。しかし就寝中に火災が起きてしまうと気付くのが遅くなり、煙に巻かれなくなってしまうケースが多いのです。
また煙は熱によって上にいく性質があるので、2階にある階段の先に火災報知器があると、すぐに火事に気づくことができます。 こうしたことから、戸建ての火災報知器は「寝室」と「2階の階段」に設置することが義務付けられています。
1-2.自治体のルールや、マンションの設置場所もチェック
火災報知器の設置場所は、住んでいる自治体によってもルールがあります。一部の市町村では、寝室や階段以外にも、条例によって「台所」にも住宅用火災警報器の設置が必要です。
そして、階段のないマンションのような集合住宅の場合も、「寝室に使用する部屋」と「台所」に火災報知器を設置する義務があります。
ただし、マンションの多くは自動火災報知設備やスプリンクラーなど、あらかじめ消防用設備が設置されているケースが多いです。この場合は個々での火災報知器の設置義務はありません。
参照
https://www.pref.aichi.jp/bousai/shobo/juukeiki4.html
https://www.city.nagoya.jp/shobo/page/0000133385.html
1-3.設置場所にもルールがある
火災報知器はホームセンターなどで購入し、自分で設置することができます。ただしこの際、自分で好きなところにつけといて良いというわけではありません。
天井に取り付ける場合のルール
- 壁からの距離は60cm以上であること
- 梁(はり)等からの距離も60cm以上であること
- エアコン・換気扇等の吹出口からの距離が1.5m以上であること
壁に取り付ける場合
- 天井からの距離が15〜50cm以内であること
このルールを守って取り付けをしないと、いざ火災が起きた時に火災報知器が作動しないリスクがあります。
また火災報知器には大きく二つあり「煙式」と「熱式」に分かれています。名前の通り煙に反応する報知器と熱に反応する方式ですが、有効なのは煙式の火災報知器です。一般的には煙式の火災報知器を選び、各場所に設置しましょう。
2.火災報知機を自分で取り付ける方法
現在火災報知器は全世帯へ義務付けられているため、2006年以降に建てられた住宅には、すでに火災報知器が設置されています。
しかしそれ以前に建てられた家の場合、基本的に自分で火災報知器を設置するしかありません。業者に設置をお願いする場合は、購入した販売店や電気屋さんなどにお願いするのがおすすめです。また、火災報知器は自分で設置することも可能です。
2-1.準備するもの
火災報知器を自分で設置する場合、まずは以下のものを準備しましょう。
- 脚立
- ドライバー、もしくは電動ドライバー
火災報知器は基本的に天井に取り付けるため、高さのある脚立があった方が安心です。 しっかりとネジ止めをする必要があるためドライバーは必須ですが、電動ドライバーがあるともっと便利です。天井の素材によってはドライバーだけでは設置できないこともあるので、なるべく電動工具を準備しましょう。
ちなみに天井に取り付ける際のねじは、基本的に火災報知器を購入すると同封されています。
2-2.電池を入れて動作確認をする
火災報知器には種類によって専用の電池が同封されています。商品によってはアルカリ乾電池で対応できることもありますが、その場合耐用年数は5年程度となっています。
まずは火災報知器の裏面のカバーを外してその器具に合う電池を取り付けます。専用電池の場合配線をつなぐ必要もあるので、指示通り接続しましょう。その後ボタンを押し、動作確認を行います。メーカーによってはピーッという音が鳴ったり「正常です」といった電子音が流れます。
2-3.天井にねじ止めする
火災報知器が正常に作動したらいよいよ土台部分を天井に貼り付けます。
多くの場合火災報知器そのものを天井に取り付けるのではなく、土台部分であるカバーだけを天井に取り付け、その後本体を差し込んで設置します。
落下しないよう、土台部分をしっかり天井にねじ止めしましょう。頑丈に設置されたことが確認できたら、本体を土台に合わせ、しっかりと回しこんで固定します。
2-4.不安な方は電気屋さんにつけてもらおう
火災報知器の設置は、普段DIYに慣れている方なら簡単に行うことができます。しかし、エアコンから1.5m以上離して設置したり、高い天井だと手が届かなかったりと、慣れていない方には難しいこともあります。
そのような場合は電気屋さんやリフォーム会社などに頼みましょう。設置費用は、取り付け場所や、商品の代金が含まれるかにもよりますが、1つにつきおよそ5千円~1万円程度で設置することが多いです。
3.火災報知器 設置するときの疑問や注意点
紹介している通り、火災報知器は自分でも設置ができ、取り付けることにより火災からしっかりと身を守ってくれます。しかし火災報知器の選び方やメンテナンスを間違えると、いざというときにしっかり作動しないこともあります。ここでは、火災報知器を設置するときのポイントなどについてご紹介します。
3-1.火災報知器の寿命は?交換は必要?
火災報知器は商品にもよるものの、およそ5~10年を目安に電池や本体を取り替える必要があります。
電池切れのサインはピッピという短い音が一定の間隔でなることが多いです。音が鳴った場合は電池を新しいものに交換しましょう。また特に音が鳴らなくても、設置から10年以上経過した火災報知器は内部の電子機器が劣化している可能性があります。そのため、10年おきに新しい火災報知器に取り替えるようにしましょう。いつ設置したかわかるように、火災報知器に油性マジックで設置日を記入しておくと便利です。
参照 https://www.kaho.or.jp/pages/keiho/page-keiho-05-01.html#q02
3-2.連動式の火災報知器もおすすめ
火災報知器には単独型と連動型があります。これまで紹介した自分で取り付ける火災報知器は単独型であり、その報知器が火災を感知した時点で警報音が鳴ります。
しかし連動型の火災報知器の場合、連動設定を行っているすべての報知器とつながることにより、1つの火災報知器が煙を探知したら、ほかの報知器も鳴るシステムになっています。例えば台所にある火災報知器が煙を感知した場合、2階にある火災報知器が連動し、素早く火災を知らせてくれるのです。
連動型の火災報知器は単独型に比べると価格が高く、設置する場合も素人では難しいこともあります。しかし部屋数が多かったり、二世帯住宅だったりする場合は、連動式の火災報知器がおすすめです。
参照 https://www.fdma.go.jp/relocation/html/life/yobou_contents/qa/#01
3-3.悪質訪問販売に注意
火災報知器の設置が義務化されたことにより、詐欺などの被害が後をたちません。
特に多いのが、お年寄りが住んでいると思われる古い住宅を訪問販売し、無理やり火災報知機を設置した後、20万円ほど請求するケースです。
販売されている火災報知器の多くは、1つ2000~3000円ほどで購入できるため、人件費を入れても20万円という金額はおかしいです。
そもそも訪問して火災報知器を取り付けるという行為がおかしいので、そのような販売業者が来た際は家に上がらせず、警察にも連絡を入れておきましょう。
4.命を守るため 火災報知器や防災グッズをそろえよう
火災報知器が家に設置されていないと、いざ火災が起きたとき、設置されている家に比べ2倍もの死亡リスクがあります。また、火災報知器が取り付けられている新築住宅やマンションでも、火災報知器が5年以上経っている場合は、電池切れのリスクもあります。なるべく年に一度は点検をして、動作確認を行いましょう。
そして火災報知器と同時に、消火器を準備しておくことも大切です。自分は安全だと思っていても、火災は思わぬところから発生します。いざというときに身を守るためにも、火災報知器をはじめとした防火グッズを常に準備しておきましょう。