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似ているけれど違う縁側とウッドデッキ 私の家族に必要なのは?
一戸建ての庭の多くには、縁側やウッドデッキが設置されています。
もともと縁側は和室と庭の間に設けられた廊下のような存在であり、日本家屋には縁側がありました。しかし純和風の建物が減っている現在、庭にウッドデッキを設置する家も増えています。
これから家を建てたり、庭をリフォームしたりする場合、縁側やウッドデッキの設置を検討する方もいると思います。一体両者の違いは何なのでしょうか。どのような家が縁側にすべきか、ウッドデッキにするべきか、今回はそのポイントについて詳しく解説していきます。
1.縁側とウッドデッキの違い
ウッドデッキと縁側。庭を眺めながらくつろいだり、洗濯物を干す場所になったりと、一見すると用途は同じようにみえます。まずは両者の違いを詳しく見ていきましょう。
参照 https://www.wooddeck-mitsumori.com/wooddeck/blog/nureen-hikaku/#2
1-1.縁側は「家の一部」であり2つの種類がある
縁側を軽く説明すると、縁側は家の一部であり、家の中と外の境界を分ける存在です。ウッドデッキのように広いスペースではなく、大体幅1m程度の短い廊下のようなスペースです。
また、縁側は家の中にあるものと、家の外にあるものに分けられます。
1-1-1.板張りの縁側が家の中にある「広縁(ひろえん)」
広縁は、板張りになっている縁側が家の中にある状態をいいます。内側に縁側があることにより、部屋に直射日光が入るのを防ぎます。反対に寒い冬の時期には縁側スペースにたっぷりと温かい日差しが入るので、そこでゆっくりくつろぐこともできるでしょう。
広縁の場合は家の内側なので、雨の日でも縁側が濡れることはありません。そのため天然木を使った素材で設置することも可能です。
1-1-2.板張りの縁側が家の外にある「濡縁(ぬれえん)」
濡縁(ぬれえん)は、板張りの縁側が家の外にあることをいいます。字の通り雨が振ったら濡れてしまうことはありますが、基本的にひさしがあるため、軽い雨の日なら濡縁でも快適に過ごせるでしょう。
濡縁は庭に面したベランダのような役割もあり、洗濯物を干すスペースとしても便利です。また濡縁に座って鈴虫の声を聴いたり、お月見スペースにも活用できたりと、ちょっとしたくつろぎスペースになります。
濡縁は広縁とは違い、雨風にさらされます。そのため最近の素材の多くは耐久性の高い樹脂製のものが増えています。
1-2.ウッドデッキは家から独立している
その一方、ウッドデッキは家自体に付属しているものではありません。家の屋根や軒下と結合しておらず、庭に独立したデッキという存在です。
ウッドデッキがあるとできること
- 庭でバーベキューなど食事も楽しめる
- プールの設置も楽
- 裸足で庭を歩き回れる
- 子供やペットの遊び場としても便利
- 庭への出入りに段差がなくて楽ちん
ウッドデッキは外側に設置される濡縁に似ていますが、縁側の場合、屋根や庇があるため軽い雨ならほぼ濡れずに済みます。しかしウッドデッキの場合は基本的に雨風にさらされるため、耐久性の高い樹脂製やアルミ製のものが増えています。設置面積も縁側より広いことが多いため、DIYで設置するより、プロの施工に任せたほうが安心です。
2.縁側とウッドデッキ それぞれのメリット
縁側とウッドデッキには、それぞれにメリットやデメリットがあります。これから設置を検討している方は、良い点や悪い点を見極めたうえでどちらが我が家にあっているのか検討してみましょう。
2-1.縁側のメリット、デメリット
縁側のメリット | デメリット |
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縁側はウッドデッキとは違いコンパクトに設置できます。庭がある場合、そのスペースに合わせた縁側を設置すれば、ガーデニングを楽しみながら小さな癒しスペースができるでしょう。
ただし縁側の場合も住居スペースの外側にある程度の幅が必要になるので、狭い住居の場合は建築面積に制限がかかる場合もあります。また、縁側には庭があることが必須です。道路に面した場所では外から丸見えになり、落ち着けるスペースではなくなってしまいます。また濡縁の場合は外からの侵入もしやすくなるため、防犯対策も必要になるでしょう。
2-2.ウッドデッキのメリット、デメリット
ウッドデッキのメリット | デメリット |
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ウッドデッキのスペースがあれば、庭でバーベキューをしたり、子供のプールを設置できたりと遊び方が広がります。ただし楽しみが増えるぶん、設置費用やメンテナンスの手間がかかるのも事実です。特に木材で施工したウッドデッキの場合、シロアリが発生するリスクもあるので定期的なメンテナンスは欠かせません。
また、DIYでウッドデッキを施工すると、角度を考慮しないせいで水はけが悪かったり、スキマから雑草が生えてきたりするトラブルは多いです。広いウッドデッキほど利便性が求められるので、施工はなるべくプロにお願いしましょう。そして広いウッドデッキほど外から丸見えになるので、目隠しフェンスを建てたり、シェードを張ったりして防犯対策をすることも大切です。
参照 https://www.fpweb.tv/column/knowledge/newlybuilt-wooden-deck
3.縁側とウッドデッキ、向いているのはどんな家?
これから家を建てるにあたり、縁側にしようかウッドデッキにしようか迷っている方も多いでしょう。どちらにせよメリットはあるので好みで選んで構わないのですが、家のデザインや利用目的によって、どちらにすべきかを考慮しましょう。
3-1.縁側が向いている家とは?
以下に当てはまる方は、ウッドデッキよりも縁側のほうが向いています。
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そもそもリビングが和室だったり、日本の伝統的な間取りにしたいといった方は、ウッドデッキよりも縁側がおすすめです。また、ガーデニングや庭で畑を楽しみたい場合も、ウッドデッキスペースを作るより庭を広く残して縁側にしたほうが、趣味を生かせるでしょう。
また子供が大きくなってウッドデッキで遊ばなくなったという場合も、庭をリフォームしつつ縁側を設置するのがおすすめです。ウッドデッキのメンテナンスから開放されるうえ、縁側を部屋と外のスペースにワンクッション置くことにより、部屋の空調機能を高めることができます。
3-2.広く使いたいならウッドデッキ
一方、ウッドデッキが向いている方は次のようなケースです。
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庭に十分なスペースがある場合、ウッドデッキを設置したほうが雑草を抜く手間も省けます。子供やペットがいる場合はウッドデッキがあったほうが遊べるスペースにもなるので、何かと便利なことがあるでしょう。
また、ウッドデッキでより快適に過ごしたい場合は「水栓」を設置しておいたほうが良いです。水道が近くにあることにより、子供の手洗い場になったり、プールの設置が楽になったり、ガーデニングの水やりも楽になります。
4.まとめ
縁側もウッドデッキにも、どちらもメリットやデメリットはあります。ただ、庭に設置してあると憩いのスペースになり、庭でくつろいだり遊んだりすることができるでしょう。
また縁側やウッドデッキは頑丈な木材で出来てることが多いですが、最近では置くだけの簡易的な縁側というのも出回っています。まずは簡易設置できる縁側を利用し、イメージを固めたうえでウッドデッキにすべきか、縁側にすべきか検討してみるのもおすすめです。