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2022.11.07

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スタイリッシュなデザインだけど 軒のない家はメンテナンスが大変?

屋根や外壁は四六時中、日光や風雨があたるので耐久性に重点を置く必要があります。軒は雨風をしのぎ、太陽光の熱から部屋のなかを守る役割があります。

しかし、ここ数年のキューブ型の家には、軒のないスタイリッシュなデザインが多く人気も高いです。軒のない家はメンテナンスが大変とも聞かれますが、実際のところはどうなのでしょうか。ここでは軒の役割や、軒がないことのデメリット、耐久性を高めるにはどんな工夫が必要なのかを詳しく紹介します。

1.そもそも軒とは

「軒(のき)」とは、屋根のせり出した部分をいいます。一般的には外壁より外側の屋根部分のことです。軒があることで家全体が雨風から守られ、外壁の劣化を防ぐ効果もあります。まずは、軒が普段から果たしている役割について見ていきましょう。

参照 https://school.stephouse.jp/blog/adviser-fukuyama/articles/7789

1-1.軒の役割

軒の大きな役割は、家全体を日光の熱と雨から守ることです。

 夏の強い日差しでも、屋根からせり出した軒があればしっかりと日差しを遮り、部屋の温度が上昇するのを防いでくれます。

また軒があることで、少しの雨なら窓を開けていても部屋のなかに雨が侵入するのを防げます。暴風雨のときも軒があれば外壁に雨風が直接あたるのを防ぐため、結果的に家の耐久性を高めることが可能です。将来掛かるであろうメンテナンスコストを考えると、軒はあった方が良いのです。

1-2.カビの発生を抑制することもできる

軒があると、日光や雨風のダメージから外壁を守ることができます。外壁は壁内の通気を良くする作用もあるので、外壁のダメージが少ないことはカビの発生を抑制することにもなります。

また外壁が湿気のダメージを受けると、シロアリの被害にもつながります。シロアリは一度被害にあうと、木材の腐食がどんどん進み、元の状態に戻すことはできません。そのため、シロアリ対策は「予防」が大切であり、軒はシロアリの予防対策にも有効です。

そして軒のない家の場合、外壁が雨に直撃するため、雨漏りのリスクが高まるのです。雨漏りも一般的には住んでいる人が修理をすることはできず、原因をしっかり調べてから家の基礎部分を直すことになります。また雨漏りが起きると湿気を吸い込んだ外壁はカビの温床になり、住んでいる人の健康を害します。 

健康的な住まいのためにも、軒があった家のほうがメリットは高いと言えるでしょう。

2.軒がない家が増えている理由

このように軒には大きな役割があり、軒がない家というのは雨漏りやカビなどのリスクが高いです。それでも近年、軒のない家が増えている理由は以下の3つがあります。

1.デザイン性が高いから
2.コストダウンにつながるため
3.隣地との距離が少なくて済む

まず大きな理由としてデザイン性が挙げられます。軒がある家は、どうしても昔ながらの一般的なデザインになります。しかし軒を取り除けば、四角いキューブ状のスタイリッシュな家となり、一般的な家とは違う存在感を出せるでしょう。

そして軒を設置するには意外とコストがかかります。軒の主な材料は垂木(たるき)や屋根材、軒天ボードが必要です。建築資材が高騰している現在においては、コストをカットするためあえて軒をつけない家も増えています。

そして軒があると家の境界線からはみ出てしまうこともあります。そのため住宅密集地においては、屋根に軒をつけないで、隣地との距離を短くしたうえで建てられるメリットもあります。

参照 https://taku-kenchiku.com/%EF%BD%A2%E8%BB%92%E3%81

3.軒のない家にはどのような問題がある?

都内を中心に軒のない家は増えていますが、やはり軒がないと将来のメンテナンスコストに大きな違いが出るかもしれません。これから軒なしの家を検討している人は、以下のようなデメリットを踏まえたうえで、軒をどうすべきか検討しましょう。

3-1.軒がないと、夏の日差しがきつい

窓の上に軒がないと直射日光が部屋に届き夏場は非常に暑くなります。

真夏の直射日光は輻射熱の影響で部屋全体が暑くなり、屋外にいるより暑くなるリスクも高いです。どれだけエアコンで冷やしても効果は薄く、電気代も高くなるでしょう。家の中に直射日光が入る構造では、畳や家具が焼けるリスクも高いです。こうした場合、窓のうえに庇(ひさし)やシェードをつけて直射日光を遮るのがおすすめです。

ただし、寒さが厳しい雪国などでは、あえて南側には軒をつけず、日光を部屋に取り入れるデザインもあります。夏の時期が短い北海道などでは、あえて軒をつけずに家の中に日光を取り入れるデザインも注目されています。

3-2.雨漏りのリスクがある

軒がない最大のリスクは「雨漏りの危険性が高まる」ことです。

軒はいわゆる傘のようなものであり、建物全体にすっぽりと覆いかぶさることで、雨が降っても外壁を包み込むように守ってくれます。

しかし軒がないとダイレクトに建物全体が濡れてしまい、経年劣化のスピードが早くなります。外壁の劣化は雨漏りに直結しやすく、目に見えない形で内部が浸食されていることも多いです。

しかも、軒があれば小雨のときは窓を開けておいても部屋が濡れることはありません。洗濯物を干しておいても濡れずに済むといったメリットがあります。

3-3.外壁が劣化しやすい

軒がないと、外壁のダメージが進みやすいです。これにより上記に紹介した雨漏りが発生しやすい他、見た目の経年劣化も激しくなります。

一般的に軒のない家は、キューブ型のスッキリしたデザインが多いです。しかし軒がないことで外壁の劣化が急速に進み、通常10年で外壁塗装をすればいいところ、軒のない家は7年ごとに外壁塗装をしなくてはならない、ということも考えられます。

しかも外壁の多くは「窯業系サイディング」という素材でできており、コーティング素材が劣化することで防水性が落ちてきます。こまめにメンテナンスをしないとジョイント部分から水が侵入し、雨漏りやひび割れなどのトラブルに直結しやすいのです。

4.軒のない家の耐久性を高める方法とは

こうしてみると、軒のない家はデメリットのほうが高く、これから家を建てるには軒があったほうが良いと感じます。

しかし寒い地域なら軒がないほうが家の中が温かくなり、敷地いっぱいに家を建てられるというメリットもあります。なにしろデザイン性が高いので、どうしても軒はつけたくない、という人もいるでしょう。

ここからは、軒のない家に済む場合、家の耐久性を高めるにはどうすればよいのかを紹介します。

4-1.庇(ひさし)を設置する

軒に似た機能を持つものに庇(ひさし)があります。庇は軒と似ていますが屋根の延長ではなく、窓の上に小さなサイズで後付することが可能です。

庇のメリット

  • 気になる箇所に後付けすることができる
  • 軒とは違い場所をとらないので狭小住宅にも設置が可能 
  • 軒よりも設置コストが掛からない

窓の上に庇があれば、少しの雨なら侵入を防ぎ、夏の日差しも遮ることができます。まったく何もない窓と庇がある窓では快適さが違うので、軒のない場合は状況に応じて庇を設置するのがおすすめです。

4-2.外壁を性能の高い素材にする

軒がない家は、はじめから外壁の機能を高めておくことが重要です。

たとえば外壁をタイル張りにした場合、タイルには高い防水性と耐久性があるため、軒がなくても雨や雪のダメージを軽減することができるでしょう。

そして建設時には屋根と外壁両方に通気層と透湿、防水シートを貼り、建物全体を包み込むようにして施工するといった工夫が必要です。

いずれにせよ軒のない家は経年劣化が生じやすいので、実績と信用のある工務店にしっかり相談することが大切です。

参照 https://www.amamori-a.com/news/eaves.php

5.まとめ

普段なにげなく目にする軒ですが、そこには家を守る大きな役割があります。

敷地面積が狭い場所や、寒い地域では、あえて軒をつけないほうがメリットが高いこともあります。しかし軒がないと、将来掛かるランニングコストが増えることもあるので、外壁をタイル張りにしたり、窓に庇をつけたりと、いくつかの工夫を取り入れることが大切です。

またあらかじめ機能性の高い外壁にするのがポイントです。軒なしの家を建てる場合は信用できるホームメーカーや工務店などにしっかり相談し、デザイン性よりも後悔しなくて済む家を建てましょう

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